それほど歴史のイメージが強くない名古屋ですが、実はマニアックな名所がたくさん存在します。その代表例が、市内に点在するユニークな神社でしょう。

今回は筆者の地元で、ディープですが、雰囲気の素晴らしい「天白区の神社」をご紹介！

野鳥の声が響く鎮守の森を育む神社や、東北の神社から分霊された安産の神様、御犬山と親しまれる山頂の神社など、「天白区にこんな場所があったのか!?」という発見に溢れています。

針名神社

平安時代に創建された由緒正しい神社で、境内地は約1万2,000坪を有し、名古屋市内でも有数の規模を誇っている「針名（はりな）神社」。現社殿・社務所・手水舎等は、昭和天皇即位五十年の奉祝記念事業として竣工されており、とても立派な景観を有しています。

住宅街やビルが多い名古屋市街に、これほど"神秘的な鎮守の森"があることに驚きです。自然豊かな森には、たくさんの野鳥が住み着いており、野鳥マニアの撮影スポットとしても密かに知られています。

筆者イチオシの場所は、南側の参道です。鬱蒼とした階段から、太陽に照らされる鳥居。まるで別世界への入口となっているような、ミステリアスな雰囲気を醸し出しています。

塩竈神社

塩釜口の地名にもまつわる「塩竈神社」。御祭神の鹽土老翁神（しおつちおぢのかみ）は、道標の神・海の神様であるのと同時に、安産や虫封じの守護神でもあり、東海エリア有数の安産祈願の神社として崇敬されています。

宮城県に鎮座される鹽竈神社から御分霊を賜りお祀り申し上げたのがおこり。御幸山中腹に約1万1千平方米の境内社殿を構えており、周囲の眺めも見事です。境内南の階段には樹齢百余年と推定される藤の老木が植わっています。

安産祈願のお守りにはお札やお塩も入っており、神様のご利益をしっかりと感じられます。ぜひ夫婦でお祈りをしてみてはいかがでしょうか。

中山神社

天白公園内にひっそりと佇む「中山神社」は、通称・御犬山として親しまれています。どこに御犬様との関わりがあるのか？というと、それはご祭神として祀っている、広国押武金日命（ひろくにおしたけかなひのみこと、二十七代安閑天皇）です。

もともと広国押武金日命は、奈良県吉野郡金峯山より犬に乗って渡ってきたという伝承があります。その伝承にちなみ、古くより山犬を神の使い「おいぬ様」と崇め、盗難・疫病・災難除け、子宝を祈って霊験ありと伝えられたのです。

天白区民の憩いの公園に、神話の世界や遠く離れた吉野山に思いを馳せる場所があることに驚くとともに、せっかくなので筆者も「妻の実家のわんちゃんが健やかに過ごしてくれますように...。」とお祈りしました。

マニアックな名所の多い名古屋。神社はその筆頭ジャンルの一つだと思っています。ぜひ気になった神社を訪ねてみてくださいね！

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