社員食堂人気ナンバーワンのメニューとは?
福利厚生の一環として、中規模以上の企業で運営されていることが多い社員食堂。食関連の商品・サービスを取り扱う企業では自社商品と関わり合いの深い部門なだけに、気合いの入った内容が提供される場合も多々あり、お財布事情が厳しい社員には特に嬉しいものとなっている。それではその社員食堂で、人気があるのはどのメニューなのだろうか。
次に示すのはマルハニチロホールディングスが2013年11月に発表した、就業者の昼食と社員食堂に関する調査結果を基にしたもの。今調査対象母集団では勤め先に社員食堂がある人は33.5%、昼食に社員食堂をよく使う人は18.7%となっている。つまり社員食堂の重点利用度は55.8%。提供される料理の味、コストパフォーマンスの良さ、気軽さなど理由は多々あるが、かなり高い値には違いない。
その社員食堂利用可能者に、社員食堂のメニューで好きなものを複数回答で挙げてもらった結果が次のグラフ。
断トツでカレーライスがトップについている。老若男女を問わず幅広い層に人気のメニューで、しかも社員食堂で提供される可能性もきわめて高い。大量に作り置きができるので、注文してすぐに提供され、大窯で創られる場合が多いから家庭で作るよりも美味しいことも多い(食堂側としても、カレーうどんなど他メニューに応用が容易という利点もある)。価格も安めとあれば、これだけ好まれるのも当然。
次いで人気の料理はうどん、からあげ、ハンバーグ、ラーメン、そば。インスタント・レトルト系のシンプルなタイプのメニューが続いている。または駅ナカ・駅周辺の、いわゆる「そば処」で提供されていることが多いメニュー。社員食堂での需要は、案外駅のそば屋と近しいようだ。
少々凝ったメニューとなると、とんかつ、焼き魚、野菜炒め、エビフライ、コロッケなどが続く。いわゆる「大衆食堂」的なメニューのラインアップとほぼ同じ。社員食堂の需要もまた、それに類するものということになる。
なおトップのカレーライスや、上位入りしているハンバーグ、からあげなどは、家庭で好まれる手料理にも上位入りしている。特にカレーライスはこちらも抜きんでる形でのトップで、社員食堂と合わせ二冠を獲得したことになる(こちらはパルシステム生活協同組合連合会が2013年11月付で発表した「家族の食卓に関する調査結果」によるもの)。
日常から食べ慣れ、好かれているメニューは、場所を問わず愛されるということだろう。社員食堂も家庭料理、あるいは大衆食堂をイメージする形でレパートリーを取りそろえると、社員の需要に一層マッチするかもしれない。
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