【川場】青龍山吉祥寺~クリンソウなど初夏の花が咲き誇る境内を歩いてみよう~
みなさんにとって、初夏の花と言えばどんな花を想像しますか?
アジサイやシャクヤク、アヤメ、ラベンダーなど、人それぞれいろいろな花を思い浮かべるでしょう。
私は、クリンソウを思い浮かべます。
この時期、新緑の中に咲く紅紫色のクリンソウの鮮やかさは一際目を引きます。
夏の訪れを予感させる花です。
今回は、東国花の寺百ヶ寺の一寺であり、クリンソウの名所でもある青龍山吉祥寺をご紹介したいと思います。
目次
序章 クリンソウについて
第一章 東国花の寺百ヶ寺を巡ろう
第二章 臨済宗建長寺派 青龍山吉祥寺
-青龍山吉祥寺について
-自然を感じながらお抹茶をいただこう
-御朱印について
第三章 群馬県川場村の魅力
終章
序章:クリンソウについて
クリンソウ(九輪草)は、5~6月頃、低地~山地の湿地や沢沿いなどに自生し花を咲かせます。
茎のほぼ先端から数段に分かれて多数の紅紫色の花を輪生状に咲かせ、上に上にと咲き上がっていきます。
初めて見る方はその鮮やかさに驚かれるかもしれません。
クリンソウという和名は、花が数段に分かれて咲く姿が仏塔の頂上部にある「九輪」に似ていることに由来しています。
サクラソウの仲間でもあり、一つ一つの花冠は2cmほどと小さく、とても可愛らしい姿です。
紅紫色のものが多いですが、中には白っぽい花や桃色の花を咲かせるものもあるようで、探してみるのも楽しいかもしれません。
第一章 東国花の寺百ヶ寺を巡ろう
私が神社仏閣を訪れる際、その季節に開花する花に合わせて訪問することが多いです。
特にお寺に関しては、東国花の寺百ヶ寺を中心に巡っています。
東国花の寺は、関東1都6県の「花の寺」と称されるお寺が集まり、平成13年3月に発会、現在は103ヶ寺が加盟しています。
今回ご紹介する吉祥寺もその一つ。
お寺を訪問することにハードルの高さを感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、季節の花をきっかけに訪れることで、より気軽にご縁をいただく機会になるのではないでしょうか。
第二章 臨済宗建長寺派 青龍山吉祥寺
青龍山吉祥寺について
青龍山吉祥寺は、鎌倉建長寺を本山とする臨済宗の禅寺です。
余談ですが、「吉祥寺(きちじょうじ)」は地名やお寺の名前としてよく聞くことがあるかもしれませんが、ほとんど関係はないようです。
今回ご紹介している吉祥寺は、臨済宗(宗派) 建長寺派(本山) 青龍山(山号) 吉祥寺(寺号)。
人の氏名に例えると、姓が山号、名が寺号ということになります。
同姓同名の方、たまにいらっしゃいますよね。「吉祥寺」もそういう考え方。
ただし、宗派や本山まで同じということはないので、「臨済宗 建長寺派 青龍山 吉祥寺」は、ここだけです。
5月中旬に訪れた際は、クリンソウをはじめ、カキツバタ、ツボサンゴなどの季節の花々が、色鮮やかに咲いていました。
今後、6月にはアジサイ、7月にはハスが咲き、秋の紅葉、冬の雪景色・雪吊など、一年を通して季節を身近に感じることができます。
また境内には、山門、本堂、釈迦堂をはじめ、本堂から眺めることができる臥龍庭(がりゅうてい)、昇龍の滝、青龍の滝など見どころが多くあり、季節を感じながら、ゆっくりと散策していただくと良いと思います。
自然を感じながらお抹茶をいただこう
美しい庭園や滝を眺めながら、お抹茶をいただくのもいかがでしょう。
本堂ではお抹茶セット(季節の和菓子付き)をいただくことができます。
夏には冷たいお抹茶セットもあり、個人的にとてもおススメです。
一息ついたら、本堂の回廊を歩いて、本堂表、横、裏と三面異なる景色を楽しむことができます。
御朱印について
吉祥寺では、ご本尊である釈迦如来様の御朱印をはじめ、東国花の寺百ヶ寺、新上州観音霊場、関東百八地蔵尊、吉祥寺絵巻などの御朱印をいただくことができます。
御朱印のいただき方ですが、本堂に入ってすぐ左手の朱印所に御朱印帳を渡し、代わりに番号札を受け取ります。このとき、御朱印帳は書いていただく場所を開いてお渡ししてください。
お参りを済ませた後は、お抹茶をいただきながら庭園を眺めるなど、それぞれ自由に過ごすことができます。
このとき、本堂内のおススメの写真スポットがありますので、参考までに。
最後に、番号札と引き換えに御朱印帳が返されます。このときに朱印料を納めます。
いろいろな神社仏閣を巡っていて、時折、まるでスタンプのように御朱印を求めている方を見かけます。
私も可愛らしい御朱印や美しい書体の御朱印を見ると、正直とても心が躍ります。
またここのお寺を訪れたい、と思うきっかけになっていることも事実です。
ですが、そもそも御朱印は、写経を行い、それを納めた(納経した)証としてお寺から受けるものです。
実際に、写経を行わなければ、御朱印をいただくことができないお寺もあります。
けれどもそれは、本来の御朱印とは何かを考えると、当然のことだと思います。
訪れた神社やお寺とのご縁を大切にしていくためにも、最低限のマナーと配慮は必要ではないでしょうか。
第三章 群馬県川場村の魅力
吉祥寺は群馬県の川場村にあります。
川場村は豊かな自然に囲まれたとても美しい場所です。
吉祥寺周辺で、私がおススメするスポットをいくつかご紹介します。
まずは、川場田園プラザです。
「遊べる食べられる道の駅」として有名で、特に休日になると多くの人で賑わいます。
中でも川場自慢のお米、雪ほたかを使用したおにぎりをいただける「かわばんち」や、熱々の鉄板で焼いたハム・ソーセイジをいただける「ミート工房」、採れたての野菜と旬の果物を購入できる「ファーマーズマーケット」、川場産の地酒に出逢うことができる「川場物産センター」は、毎回立ち寄っています。
他にも、美味しい食事やベーカリー、スイーツなども盛りだくさん!
ろくろ体験(予約必要)やブルーベリー狩り(無料、持ち帰りは不可)なども楽しめるようですので、詳細は公式サイトをご確認ください。
「水芭蕉」や「谷川岳」の永井酒造。
永井酒造では、様々な食事のコースに合わせて4タイプの「水芭蕉」を楽しむスタイル「Nagai Style」を提案しています。食事の前菜から、メイン、最後のデザートまで、日本酒とともに味わえるようなスタイルです。口当たりも香りも味わいも異なる4タイプの「水芭蕉」を堪能したい方にはとてもおススメです。
酒蔵見学は予約が必要ですので、詳細は公式サイトをご確認ください。
一方で土田酒造では、「誉国光」はもちろん、それ以外にも多くの種類の日本酒があります。「シン・ツチダ」「土田生酛」など、それぞれに個性を感じます。
数年前、初めて土田酒造を訪れた際、「イニシャルF」をいただいたときはとても衝撃的でした。まるで、白ワインを飲んでいるような味わいと香り。日本酒に興味を持つきっかけになったお酒です。
一部のお酒を除いて無料の試飲ができることもありがたいですね。ぜひお気に入りの日本酒を見つけてみてください。
酒蔵見学はスタッフの方に直接案内していただく場合は完全予約制で、個人的に見て回る場合は予約は不要です。こちらも詳細は公式サイトをご確認ください。
この他にも、かわば田園温泉「楽楽の湯」、川場フィッシングプラザなど、のんびり過ごしたい方にもアクティブに過ごしたい方にもそれぞれ楽しんでいただける場所がありますので、ぜひ立ち寄られてはいかがでしょうか。
終章
さて、今回は青龍山吉祥寺について、そして川場村の魅力についてご紹介しました。
吉祥寺は、私が群馬で生活をしていた頃は毎月のように訪れていました。
季節ごとの風景が観たい、ということもありますが、お抹茶と和菓子をいただくのがとても楽しみで、そして庭園を眺めながら「何もしない」という贅沢を求めていたようにも思います。
境内にある建造物も、禅寺らしい、質素で丁寧、そしてどこか威厳のある佇まいで魅力的です。
本堂から見える四季折々の景色は、静かで落ち着く一方、凍てつく冬には自然の厳しさも感じます。
私が書いていることは魅力のごく一部に過ぎません。
実際に訪れ、ご自身の目で見て体感してみてはいかがでしょうか。
【基本情報】
青龍山吉祥寺
住所:群馬県利根郡川場村門前860
アクセス:
*お車でお越しの場合
北関東自動車道「沼田IC」より約10分
*電車でお越しの場合
・JR上越線「沼田駅」からタクシーで約20分
・上越新幹線「上毛高原駅」からタクシーで約30分
駐車場:有
拝観時間:9:00~17:00 最終受付:16:30 季節や天候により変更になる場合があります。
建物ごとの閉館時間:
・本堂、境内:17:00まで
・山門、古月庵:16:00まで
・釈迦堂:16:30まで
拝観料:大人800円 小人350円
吉祥寺公式サイト
【参考資料】
吉祥寺 配布パンフレット 一部記事内にて引用
吉祥寺公式サイト 一部記事内にて引用
東国花の寺百ヶ寺
川場田園プラザ公式サイト
永井酒造公式サイト
土田酒造公式サイト