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藤井聡太竜王(20)突き進むか? 広瀬章人挑戦者(35歳)追いつくか? 11月8日から竜王戦第4局

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 11月8日・9日。京都府福知山市・福知山城天守閣において第35期竜王戦七番勝負第4局▲藤井聡太竜王(20歳)-△広瀬章人挑戦者(35歳)戦がおこなわれます。棋譜は公式ページをご覧ください。

 第3局は藤井竜王が勝ちました。

 七番勝負は現在まで、藤井2勝、広瀬1勝です。第4局で藤井竜王が引き離すか。それとも広瀬八段が追いつくか。

 おそろしいことに、藤井竜王はこれまでタイトル戦七番勝負(8時間制)において、2敗目を喫したことがありません。

 藤井竜王と広瀬挑戦者、過去の対戦成績は藤井7勝、広瀬2勝です。

 両者のこれまでの対戦はすべて相居飛車。藤井竜王先手の今期竜王戦第2局では角換わりでした。後手番の広瀬挑戦者は3三金型から腰掛銀に組む新構想を見せ、途中まではうまくいっていたようにも見えました。本局でもまた、秘策が見られるのでしょうか。

 藤井竜王の今年度成績は22勝6敗です。

 将棋界のトップ棋士として、ハードスケジュールが続く藤井竜王。竜王戦第3局と第4局の間にも、棋王戦準決勝、日本シリーズ準決勝と重要な対局が続きました。

 藤井竜王は、棋王戦では佐藤天彦九段に敗れています。

 藤井竜王にとっては厳しい敗戦。ただし敗者復活戦に回って、まだ挑戦の可能性は残されています。年度内での六冠達成はなるでしょうか。

 広瀬挑戦者の今年度成績は15勝6敗です。

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

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