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先発10登板に達し、年俸2000万ドルの選手オプションを手に入れる。現時点では行使の可能性大!?

宇根夏樹ベースボール・ライター
ジョーダン・モンゴメリー(アリゾナ・ダイヤモンドバックス)Jun 11,2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 6月11日、ジョーダン・モンゴメリー(アリゾナ・ダイヤモンドバックス)は、シーズン10度目の先発マウンドに上がり、5.2イニングを投げた。3本の長打で3点を取られたものの、勝利投手となった。

 また、先発10登板に達したことで、モンゴメリーの契約には、来シーズンの選手オプション、年俸2000万ドルが発生した。

 過去3シーズンとも、モンゴメリーは、155イニング以上を投げ、防御率3.85未満を記録している。昨シーズンは、188.2イニングで防御率3.20だ。そして、シーズン終了後にFAとなった。けれども、長期契約を得ることはできず、ダイヤモンドバックスと1年2500万ドルの契約を交わした。

 ただ、今シーズンの防御率は6.58だ。もともと、多くの三振を奪う投手ではないとはいえ、奪三振率5.54は、それまでの7シーズンのいずれと比べても、2.00以上も低い。与四球率3.29も、2018年の3.95(27.1イニング)に次いで高い。

 先発10登板で年俸2000万ドルの選手オプションは、先発18登板で2250万ドル、先発23登板で2500万ドルとなる。

 ここから、過去3シーズンのような投球をすれば、モンゴメリーは、選手オプションを破棄し、FAになるかもしれない。一方、このままの調子が続いた場合、選手オプションを行使し、ダイヤモンドバックスに残留することも考えられる。

 ダイヤモンドバックスは、モンゴメリーをローテーションから外せば、選手オプションの金額が上昇するのを防げる。

 だが、ダイヤモンドバックスでは、ローテーションに並んでいるはずの3人、ザック・ギャレンメリル・ケリーエデュアルド・ロドリゲスが離脱している。ポストシーズンへ進むために、モンゴメリー(とその復調)は必要だ。ダイヤモンドバックスは、32勝35敗と負け越し、地区首位のロサンゼルス・ドジャースに9.5ゲーム差をつけられているものの、ワイルドカード・レースにおいては、3番手のサンフランシスコ・ジャイアンツと1.0ゲーム差の位置にいる。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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