台風3号は先島諸島に接近のおそれも?沖縄や奄美は今後の動向に十分注意
台風のまま先島諸島に接近するおそれも?
台風3号は今週31日(月)午前9時に発生した後、その動向がなかなか定まらず、進路予想や勢力予想の非常に難しい台風となっています。
発生当初はフィリピンの東海上を北上する予想でしたが、実際は予報円の西側を外れるようにフィリピンを横切り、南シナ海に出てから北上しました。
その後衰弱が予想され、きのう3日(木)のうちには熱帯低気圧に衰える予想でしたが、実際は台風としてギリギリの勢力を保ちつつ、きょう4日(金)午前9時の段階で北緯20度を越え、台湾の南西海上へ北上してきています。
気象庁が発表した最新の予報円によると、台風3号は今後も台風の勢力を維持しつつ、きょう4日(金)午後9時には台湾のすぐ南海上を北東進し、あす5日(土)午前9時の段階で、石垣島など先島諸島に接近しつつ、熱帯低気圧に変わる予想です。
気象庁が定めている日本への接近台風の定義は、台風の中心が気象官署などから300キロ以内に入ることとしているため、微妙ではありますが、石垣島や与那国島に台風のまま接近する、日本への接近台風となる可能性もありそうです。
なお予想図にある通り、台風3号は熱帯低気圧に変わった後、前線を伴い、あす5日(土)午後9時には沖縄本島のすぐ北で温帯低気圧に変わる見込みですが、油断は出来ません。
台風でなくなっても要注意
雨と風の予想をみると、熱帯低気圧に変わった後と予想されるあす5日(土)正午の段階でも、その中心付近は台風の定義を上回る平均20メートル以上の強い風(紫色)が吹く予想となっています。
石垣島や宮古島などの先島諸島では、平均16メートル以上を示す赤い矢印に覆われるため、激しい雨を伴った強風に注意が必要です。
沖縄本島や奄美も要注意
その後もあくまでもコンピュータの予想ですが、中心付近では平均20メートル以上の強風、あるいは暴風を伴ったまま北東方向へ進み、あす5日(土)午後9時には沖縄本島や奄美地方にかなり近付いている予想です。
気象庁の予想では、この時点で前線を伴った低気圧に変わっているとみられており、予想が過剰に計算されているとみる方が無難かもしれませんが、進路予想や勢力予想に悩まされている台風3号ですから、今後の予想が変わる可能性も考えられでしょう。
沖縄気象台からさきほど午前11時に台風3号に関する沖縄地方の気象情報が発表されました。今後先島諸島では局地的に雷を伴った1時間に50ミリの非常に激しい雨が降り、24時間の最大雨量は100ミリが予想され、雨雲の発達具合によっては警報級の大雨となるおそれもあります。
先島諸島は今年に入ってから少雨の傾向が続いており、梅雨入り以降も平年を下回る雨量で、一部では日照りのため水田に亀裂が入るなどの影響が出ていますが、災害の起こらない程度にほどほどに降ってもらいたいものです。