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山川穂高の20本塁打は2位と9本差。これまでに「10本以上の大差で本塁打王」は…

宇根夏樹ベースボール・ライター
山川は20本塁打中11本をベルーナドームで打っている June 19, 2020(写真:アフロ)

 山川穂高(埼玉西武ライオンズ)は、両リーグで唯一人、シーズン20本塁打に到達している。パ・リーグで山川の次にホームランが多いのは、11本のブランドン・レアード(千葉ロッテ・マリーンズ)だ。山川の本数は、レアードよりも9本多い。レギュラーシーズンは、まだ折り返し地点を過ぎていないが、長期の欠場やスランプがない限り、山川が3年ぶり3度目の本塁打王となる可能性は高い。

 調べたところ、2リーグ制となった1950年以降、リーグ2位に10本以上の差をつけて本塁打王を獲得した選手は、延べ19人が見つかった(1リーグ時代は皆無)。なお、昨シーズンのセ・リーグのように、複数の選手が本塁打王のタイトルを分け合ったケースは、その差を0本とした。昨シーズン、村上宗隆(東京ヤクルト・スワローズ)と岡本和真(読売ジャイアンツ)は、ともに39本のホームランを打った。今シーズンは、村上がここまで19本、岡本は17本だ。リーグのトップ2に位置している。

筆者作成
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 2018年の山川も、10本以上の差をつけた本塁打王の一人だ。山川の47本に対し、リーグ2位の柳田悠岐(福岡ソフトバンク・ホークス)は36本。その差は11本だった。山川は、翌年の43本も、リーグ2位のアルフレド・デスパイネ(福岡ソフトバンク)より7本多かった。

 今シーズンが終わった時、山川とリーグ2位の差が現時点のままだった場合、9本差は歴代20位タイの大差となる。パ・リーグに限れば、歴代7位タイだ。

 また、山川をはじめ、各選手のホームランを打つペースが、ここまでとそう変わらなければ、その差はさらに広がる。現時点の9本差からすると、1966年の王貞治と2011年の中村剛也(埼玉西武)に続く、20本差以上の本塁打王も、あり得ないことではない。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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