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湯江タケユキ、「Sexy Zone」中島健人、菅田将暉ら「若い俳優との共演を増やした」理由

中西正男芸能記者
若手俳優との共演について、持論を展開した湯江タケユキ

 TBS系ドラマ「スクール☆ウォーズ2」、NHK大河ドラマ「炎立つ」など多くのテレビドラマに出演してきた俳優の湯江タケユキさん(51)。最近は「Sexy Zone」の中島健人さん、菅田将暉さんら若い俳優がメインとなる作品への出演が相次いでいますが、舞台「Royal Scandal~秘恋の歌姫(ディーヴァ)~」(11月22日~12月2日、東京・品川プリンスホテルクラブeX)でも若手俳優に囲まれ、奮闘しています。「50歳をすぎて、若い人との共演を意図的に増やしました」と本音をストレートに語りました。

去年50歳を迎えて

 今回の舞台も、僕の周りは平均25歳くらいだと思います。僕が圧倒的に平均年齢を上げつつも(笑)、日々、若い子の足を引っ張らないように頑張っています。年代のギャップを感じるというよりも、純粋に刺激を受けて、僕にとってはいいことしかないなと感じています。

 去年50歳を迎えて、感覚が変わりましたね。すごく楽になりました。いろいろな意味で。気負わないというか、お芝居をするのが、そして現場に行くこと自体が、より楽しくなりました。良い意味で無理をしないというか、ありのままを受け止めるというか。

 ま、ただ、こんな50歳になるつもりはなかったですけどね(笑)。もっとオトナで、ちゃんとしていて、何の間違いも起こさない。そういう人間が、自分が若い頃に考えていた50歳のイメージでしたけど、まさか50歳でこんなポップな感じとは思っていなかったです…。

若手との交わりを増やす

 50歳になるにあたり、何年か前から、若い人との共演がグンと増えたし、そこは意図的に増やしました。変な意地を張らず、役者である以上は常にいろいろな人に見てもらわないといけない。若いお客さんが注目してくれる場に身を置く意味ももちろんあります。そして、これからどんどん自分よりも若い人が増えてくるわけですから、そういう人たちとモノ作りをする。それを楽しむ。それが、どんどん重要なことになってくるわけですしね。

 僕が20代の時の50代の方というと、松方弘樹さんや地井武男さん、川谷拓三さんとか。お名前だけでも圧倒されるような(笑)。その方たちは別に構えてらっしゃったわけじゃないけれど、こちらが勝手に委縮してしまって、スッとは近寄りがたい空気があった。

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 なので、ま、今は時代も違いますけど、それでなくても、こちらはどんどん相手に圧をかけかねない存在になってしまうわけですから、こっちから楽しいことの一つや二つ、出会った瞬間に言って、そこの壁をこちらから崩しにかかる。それはいつも心がけるようにしています。

中学の頃からの趣味

 重ねて言いますけど、自分としてはそんな歳になった感覚は本当になくて、今でも中学生の頃と同じ趣味をずっと続けています(笑)。それが古着です。中学1年の頃から、アメリカから流れてくる古着に興味を持って、40年近くずっと好きでいますね。

 魅力は「この世に一つしかない」ということに尽きます!全てが現品限り。出会いが全て。その感覚が面白いし、出会えたらうれしいし、今でも変わらず胸を躍らせています。店先で「あ、見つけた!」となっても、試着してみたら、ちょっと小さいとか…。そんな時は「これは出逢いじゃなかったんだ」と自分を納得させたり。昔はちょっと小さくても頑張って着たりもしたんですけど、結局、無理があるので着なくなったりして、自分のものにならない。そんなことを繰り返してきました。

 昨年の暮れあたりからバラエティー番組にも出してもらうようになって、困るのが衣装だったんです。役だったら、役の衣装を着ればいい。工場で働いている役だったら作業服、サラリーマンだったらスーツとか。ただ、バラエティーに素の自分で出る時に、なかなかしっくりするものがなかった。そこで、いつもの古着で出たら、落ち着いたんです。その瞬間、やっぱり、これがある意味、僕の制服なんだなと思いました。

今の夢

 あと、こんな話、公に言うことでもないんですけど(笑)、密かに、死ぬまでにこれをやりたいと思っていることがありまして。20年くらい前のファッション誌に載っていた1枚の写真をずっと保存しているんです。そこには、無駄なものをそぎ落として最終的にジャケット数着、シャツ数枚だけを残しているクローゼットの写真があって、そこにあるジャケットにしても、シャツにしても、すさまじい名品ばかりなんです。いつか、そこに写っているアイテムを全部そろえられたらなと。今は、とにかくそれを考えて生きています!

 今でだいだい半分くらいは集められました。ま、僕以外には誰からしても「なんのこっちゃ」という話でしょうけど、暇があったら、古着屋さんに行く。そこでの出会いを願う。そんな感じです。

 でも、そうやってずっと好きなものを続けていると、今、若い人たちと話すときに、これが役に立つんですよ。若い人がみんな服のことを尋ねてくれますしね。どこでどんな風に何が繋がるか分からない。歳をとるのも、面白いものですね(笑)。

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(撮影・中西正男)

■湯江タケユキ(ゆえ・たけゆき)

1967年10月18日生まれ。東京都出身。85年にテレビドラマ「ハーフポテトな俺たち」で俳優デビュー。歌手としては86年にファーストシングル「HURRY UP」をリリースする。デビュー当時のキャッチフレーズは“和製ジェームズ・ディーン”。TBS系ドラマ「スクール☆ウォーズ2」、NHK大河ドラマ「炎立つ」など出演多数。ファッションデザイナーとして自身のショップ経営も経験。 2017年に本名の湯江健幸から名前をカタカナにした湯江タケユキに改名した。舞台「Royal Scandal~秘恋の歌姫(ディーヴァ)~」(11月22日~12月2日、東京・品川プリンスホテルクラブeX)に出演。

芸能記者

立命館大学卒業後、デイリースポーツに入社。芸能担当となり、お笑い、宝塚歌劇団などを取材。上方漫才大賞など数々の賞レースで審査員も担当。12年に同社を退社し、KOZOクリエイターズに所属する。読売テレビ・中京テレビ「上沼・高田のクギズケ!」、中京テレビ「キャッチ!」、MBSラジオ「松井愛のすこ~し愛して♡」、ABCラジオ「ウラのウラまで浦川です」などに出演中。「Yahoo!オーサーアワード2019」で特別賞を受賞。また「チャートビート」が発表した「2019年で注目を集めた記事100」で世界8位となる。著書に「なぜ、この芸人は売れ続けるのか?」。

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1999年にデイリースポーツ入社以来、芸能取材一筋。2019年にはYahoo!などの連載で約120組にインタビューし“直接話を聞くこと”にこだわってきた筆者が「この目で見た」「この耳で聞いた」話だけを綴るコラムです。最新ニュースの裏側から、どこを探しても絶対に読むことができない芸人さん直送の“楽屋ニュース”まで。友達に耳打ちするように「ここだけの話やで…」とお伝えします。粉骨砕身、300円以上の値打ちをお届けします。

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