汗をかいて「塩分を補給しない」とどうなる?-夏に知っておきたい身体の豆知識!
"汗をかいたら塩分もとりましょう"
といいますが、これはなぜでしょうか?
"汗と一緒に塩分を失うからでしょ"
と知っているも多いと思いますが「そのまま塩分を摂らない」とどうなるのか?
今回は、そんな「汗」と「塩分」の関係ついて解説していきます。
今回の目次
- 「汗」の成分と仕組み
- 汗をかいたら塩分補給が必要な理由
- 塩分を摂らないとどうなるの?
- 水分補給のポイント!
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【1】「汗」の成分と仕組み
暑いときには、皮膚の毛細血管を広げて、血流量を増やすことで、その成分から汗が作られます。
また、汗が蒸発するときに熱を奪う(気化熱)ことで、体温が下がります。
汗を分泌する腺(汗腺)には、全身に広く分布する「エクリン汗腺」と、わきや肛門周囲などに分布する「アポクリン汗腺」があります。
エクリン汗腺から分泌される汗の成分のほとんどは「水分」ですが、他にも「ナトリウム(Na)」などが含まれます。
【2】汗をかいたら塩分補給が必要な理由
汗に含まれるナトリウムは、いわゆる「塩(NaCl)」であるため、汗をかくと塩分が失われます。
そのため、汗をかいたら「水」だけではなく「塩分」の補給も必要になるということです。
【3】塩分を摂らないとどうなるの?
例えば、大量に汗をかいたときに「たくさんの水だけ」を補給すると、血液中のナトリウム濃度が低くなります。
いわゆる体液が薄まった状態で低ナトリウム血症といいます。
低ナトリウム血症では、浸透圧のバランスが崩れることで、細胞内に水分が引っ張られます。
これにより脳の細胞がパンパンな状態(脳浮腫)になり、頭痛・嘔吐・痙攣・歩行障害などが現れることがあります。
【4】水分補給のポイント!
ここまで説明したように発汗により「塩分」も失われるため、たくさん汗をかいたときには、スポーツドリンクや経口補水液がおすすめです。
また、特に高齢者の場合、体温調節機能が低下しているため「のどが乾く前に、こまめに、チビチビ補給する」ことが大切です。
「のどが渇いたらガブガブ」飲むのではなく「こまめにチビチビ」を心がけ、これからの暑い夏を快適に過ごしていきましょう。
最後までご覧頂きありがとうございました。
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