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今夜遅く、東京都心で初雪がちらつく?

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
東京都心の夜の雪(写真:長田洋平/アフロ)

今夜、強い寒気が関東上空へ

上空の寒気と湿り域の予想(ウェザーマップ)
上空の寒気と湿り域の予想(ウェザーマップ)

大陸から強い寒気が南下中です。

上図左側、上空5000メートル付近の-30℃以下の寒気に注目すると、きょう(土)正午の段階では、まだその中心は日本海にありますが、その後さらに南下し、今夜午後9時には、ちょうど関東など東日本の上空に差し掛かる予想です。

そして上図右側に示したものは、上空3000メートル付近の湿り域の予想で、簡単には、黄色が濃くなるほど乾燥している領域、つまり晴れている領域に相当し、緑色が濃くなるほど湿っている領域、つまり雨雲や雪雲が発生しやすい領域に相当します。

上空の寒気に伴って、きょう日中、日本海には小さな低気圧が発生する見込みで、これに伴う湿り域が今夜午後9時には関東の上空へと進入する予想で、これとともに関東上空は上昇気流が明瞭となるため、山沿いはもちろん、平野部でもあちらこちらで雨雲や雪雲が発生する見込みです。

今夜遅く、関東平野でもあちらこちら雪か?

雨や雪の予想(ウェザーマップ)
雨や雪の予想(ウェザーマップ)

今夜遅くからあす日曜日未明にかけて、関東平野のあちらこちらで雨やみぞれ、また雪が予想されていて、東京都心でも、降れば雨に雪が混じる可能性があります。

ただ、今回どこでどれくらい降るのかは、上空の湿りの流れ込みや上昇気流の強さなどによるため、予想が非常に難しく、まさに神出鬼没状態と言えます。

結論から言えば、雨雲や雪雲が発生してみなければ分からないとも言えますが、予想以上に雲が発達すれば、雷を伴って、大きな雪粒がぼたぼたと落ちてくる可能性もありそうですから、念のため、注意が必要です。

この冬、関東平野で観測された初雪は、12月6日水戸、12月7日横浜、12月9日前橋、12月21日宇都宮で、いずれも自動観測での初雪となっています。

東京都心は目視での観測ですが、降水の可能性がある今夜遅く、東京都心の気温は5℃前後と雪が降るにはやや高めの気温が予想されています。

ところが湿度は50%程度と比較的乾いているため、気温は高めでも雪が混じる可能性があります。

東京都心の初雪平年日は1月3日ですから、もし降れば、ほぼ平年並みの初雪ということになるでしょう。

北陸や関東甲信の山沿いは大雪注意

24時間の降雪予想(ウェザーマップ)
24時間の降雪予想(ウェザーマップ)

降ったとしても、関東平野では、積もる可能性は小さいと思われますが、北陸や関東甲信の山沿いでは、大雪に注意が必要です。

コンピュータの計算によるあす日曜日正午までの24時間降雪量は、新潟県、群馬県、長野県の山沿いで30センチ以上と予想されており、長野県には、気象庁から大雪に関する情報も出されています。

雪不足のスキー場にとっては恵みの雪ですが、積雪や路面の凍結などによる交通障害にご注意下さい。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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