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今さら人に聞けない初心者の為のZOOMのお作法とマナー

神田敏晶ITジャーナリスト・ソーシャルメディアコンサルタント
出典:いらすとや

KNNポール神田です。

新型コロナの影響下、『テレワーク』の導入で『ZOOM』を使わなければならない企業がかなり定着してきた…。しかし、なんだかいろんな企業の独自のローカルルールで、いびつな『ZOOMルール』の習慣も誕生している…。今さら人に聞けないZOOMのお作法とマナーの標準を紹介したい。

『ZOOM(ズーム)』はテレビ会議のシステムであり、基本的にアプリをダウンロードして参加するには、メールアドレスとパスワードだけで無料で利用できる。3人以上で40分以上の会議を『主催』する場合は、有料のサブスクリプション契約が別途、必要となる。

さて『ZOOM会議』に参加する為には、事前に『アプリケーション』をダウンロードしておき、日本語の設定をすませておきたい。

【1】ZOOMの最新バージョンをダウンロードしよう!

https://zoom.us/

2020年5月5日、ZOOMの最新バージョン 5.0.1が公開されている。5.0.0から、ZOOMのセキュリティ機能が強化されているので最新バージョンの利用をオススメしたい。※なお5月末には強制的にアップデートされる。

基本は仕事で使うならば、PCバージョンをダウンロードしておこう。自宅以外での利用では、タブレットやスマートフォンでも対応しているので、カメラがついている端末を選び、アプリをダウンロードしておきたい。カメラがない場合は、Webカメラやヘッドセットマイクなどがあれば便利だが、テレワーク需要で一斉に品薄状態が続いているので手にいれにくい状況である。

後述するが、ヘッドフォン(イヤフォン)や、マイク(ヘッドセット含む)は必須のツールだ。iPhoneの白いマイクつきのイヤフォンがひとつあると便利だ。ライトニングの前のバージョンであればPCのヘッドフォン端子に差し込み利用できるからだ。

【2】『ZOOM』のプロフィール設定を『日本語』化しよう!

https://zoom.us/profile

ZOOMのプロフィール設定から日本語を選択 出典:ZOOM
ZOOMのプロフィール設定から日本語を選択 出典:ZOOM

『ZOOM』は米国法人のサービスなので、まだ日本語化が不完全で時々、英語ばかりのインタフェースとなってしまうが、まず、最初に、電子メールとパスワードが設定できたら、プロフィール設定で『日本語』を登録しておこう。それだけで使い勝手はかなり良くなる。

【3】送られたきたURLにアクセスしてテレビ会議に参加しよう!

会社やミーテイング先から送られてきたURLにアクセスしてテレビ会議に参加する。

まずは、在宅であっても、静かな環境を選ぶこと。もちろん、テレビなどの環境音、音楽はスイッチオフにするか、ベランダに出る、玄関に行くなどの努力が強いられる。大家族で赤ちゃんのいる筆者の知人は、なんと静かな押入れの中やトイレからアクセスしてくる。そう、大半の人が『書斎』のような自分の部屋を持っていないので会社側もテレワークを命令する場合や、政府もテレワーク要請だけでなく、テレワーク支援のための在宅環境整備の支援も必須だ。机と椅子も仕事部屋でない為、もっていない人も多い。IKEAやニトリの机椅子コーナーも大盛況だ。

環境音を抑えるのはもはや『ZOOM』会議のマナーの一つだろう。

【4】ヘッドフォンを必ず使用しよう!

ヘッドセットマイクや、マイクがあればベストだが、USBタイプのヘッドセットマイクは現在でも品薄だ。iPhoneの白いイヤフォンマイクも最近はもはやライトニングジャックが主流で、イヤフォンジャックにささるタイプも品薄だ。ライトニング変換ジャックも品薄ときている。すでに『テレワーク機材』は品薄状態が今後も続く…。

しかし、マイクはそれほど重要ではなく、PCや端末のスピーカーの音声を鳴らさないことのほうが重要だ。

PCのスピーカーに相手の声が出ると、自分の音声と共に相手の声も一緒に『マイク』から流れ、『ハウリング』という現象を起こし、音がぐるぐると回ってしまう原因となる。

少なくとも、相手の声は、『ヘッドフォン』や『イヤフォン』を使ってスピーカーから音を出さずに、聞くこと大事だ。万一、ヘッドフォンがない場合はできる限り、スピーカーの音を絞って小さくしておいてほしい。

少人数の会議では目立たくなても、3人以上となってくると、一人づつの『ノイズ』が重なり、聞き取りにくくなる。短時間では気にならないが、『ZOOM』会議の欠点は、長時間の『環境音ノイズ』を聞かされることによりとてもノイズ疲れが起きる…。

【5】『音声』は基本的にオフにしよう!『音声をミュート』 

音声ミュート 出典:筆者
音声ミュート 出典:筆者

『1対1のミーティング』や『ZOOM呑み』とちがって、会議の場合は、同時に議論するシーンより、会議の進行によって、話す人と聞く人に別れることが多い。当然、聞く人が『ZOOM』のマイクをオンにしておく必要はない。『ZOOM会議』の場合は、聞く人は基本的にマイクはオフだ。ZOOMのアプリの左下の方に、『音声をミュート』をクリックすると、自分の音声は流れない。

必要に応じて発言する時に『音声ミュート』を解除してマイクオンで発言すればよい。昔のトランシーバーを思い出せばわかりやすい…どうぞ!と発言を促せば次の発言者が発言しやすい…どうぞ!

【番外編】日本的なZOOM会議マナー

企業のテレワークに限らず、とても日本的だと感じるのが、開始時と終了時だ。なぜか、日本の場合は、上司に当たる人は一番最後にログインしてきて、最初に会議から退出するのが慣例のようだ(笑)。これは、『ハンコ』のお辞儀斜め押し押印と同時に、ぜひともやめていただきたい日本式『ZOOM』お作法マナーだ。

少なくとも会議開始の5分前には、ZOOM会議室に入室し、音声状況などを確認し、定時にはスタートできる環境にするのは、上司でも部下でも『環境確認』という意味では重要だ。

そして、どうしても、顔出しが必要な場合以外は、在宅勤務の場合、顔出しを強要すべきではないと思う。もしくは、企業の壁紙を配布し、『バーチャル背景』として使うということも可能だ。もちろんPCのスペックも要求される。

左下の『ビデオ』ボタンの隣の『↑』を押すと、『バーチャル背景』を選択でき、自分以外をの部屋を壁紙で隠すことができる。

特に、上司が退出しないと、下の人が抜けられない文化は本当に時間の無駄だ。さっさと会議を終えて作業にかかればよい。また、ビデオカメラの前で何度もお辞儀をされてから、視線をしばらく残されながらようやくクリックして退出(笑)されるよりも、左手を振りながら、バイバイしながら、右手クリックで退出したほうがさわやかに終了できる。企業の会議も『バイバイ』で会議が終了できないものか?

せっかくの『新しい生活様式』を取り入れたアフターコロナ時代の『テレワーク』なのだから、古くからの慣習や慣例に左右されることなく、効率化合理化が図れるグローバル標準の『ZOOM会議』のマナーとお作法にトライしてもらいたいものだ。

ITジャーナリスト・ソーシャルメディアコンサルタント

1961年神戸市生まれ。ワインのマーケティング業を経て、コンピュータ雑誌の出版とDTP普及に携わる。1995年よりビデオストリーミングによる個人放送「KandaNewsNetwork」を運営開始。世界全体を取材対象に駆け回る。ITに関わるSNS、経済、ファイナンスなども取材対象。早稲田大学大学院、関西大学総合情報学部、サイバー大学で非常勤講師を歴任。著書に『Web2.0でビジネスが変わる』『YouTube革命』『Twiter革命』『Web3.0型社会』等。2020年よりクアラルンプールから沖縄県やんばるへ移住。メディア出演、コンサル、取材、執筆、書評の依頼 などは0980-59-5058まで

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