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近未来の飛躍が期待される、U−24代表メンバー外の東京五輪世代ベスト11(Jリーグ編)

河治良幸スポーツジャーナリスト
(写真:森田直樹/アフロスポーツ)

U−24日本代表の活動がスタート。

関連記事:東京五輪へのラストサバイバル。U-24日本代表のアピール合戦を展望する。

であげた通り、オーバーエイジ3人を含む今回の27人から最終メンバー18人が選ばれると予想されていますが、Jリーグで活躍していても招集されていない97年以降生まれのタレントは多くいます。

”森保ジャパン”招集経験のある選手から未招集まで、Jリーグに絞って、数ヶ月後のポテンシャルも加味した独断ベスト11を選びました。

--------------------垣田裕暉--------------------

本間至恩----------森島司--------荒木遼太郎

-------------田中駿汰-----川﨑颯太-----------

中野伸哉--伊藤洋輝-----岡村大八--舘幸希

---------------------若原智哉-------------------

GKは2年前のU-20W杯にも出場した若原智哉(京都サンガ)がフィールディング、キャッチングなど攻守両面で安定しており、ソリッドな京都のサッカーを支えています。新潟の阿部航斗(アルビレックス新潟)も迷いましたが総合的なオーガナイズで若原にしました。

舘幸希が湘南ベルマーレの3バック右を担い、どちらかと言うと守備のマーキングに定評のある選手ですが、ここに来てビルドアップやタイミングの良い攻撃参加などがハイレベル。メディア対応の受け答えも明確で課題意識を感じさせるなど”第二の山根視来”になりうる選手だと思います。

岡村大八(北海道コンサドーレ札幌)は守備能力や跳躍力と言った身体的な資質は現U−24代表メンバーに勝るとも劣りません。ビルドアップなどは荒削りで、札幌でもレギュラーを取り切れてはいませんが、ポテンシャルはかなり高く、半年後、1年後には周囲の評価が大きく変わっているかもしれません。ちなみに早生まれで、前橋育英高では日本代表MF坂元達裕の同期であり、大きな刺激を受けているようです。

伊藤洋輝(ジュビロ磐田)も持っている資質では現在のU−24代表メンバーに匹敵しますが、東京五輪を大きな目標と見るなら少し回り道になっている部分もあります。ただ、ボールを奪う能力高く、攻撃のビジョンと展開力に優れているところは非凡で、ここ1、2年で大きく巻き返していく可能性は高いです。

中野伸哉(サガン鳥栖)は前回のU−24代表に飛び級で招集されましたが、ここから数ヶ月でさらに飛躍する期待を決めて入れました。本当は同じ鳥栖から名古屋グランパスに移籍した森下龍矢なども有力ですが、クラブで出番を得ることが求められます。

ボランチは非常に激戦区ですが、3月のU−24代表を活動中の怪我で棒に振ってしまった田中駿汰(北海道コンサドーレ札幌)はピカイチで、このまま東京五輪に行けないとなると非常にもったいないぐらいです。

視野の広さと高精度のパスは必見ですが、川崎戦では三笘薫にほぼボールを持って仕事させないなど守備能力も示しました。ただ、本当にA代表や海外のトップトップで勝負して行くとなると、チャンスに直結するパス能力を生かせるボランチもしくはアンカーの方が可能性はあるように思います。

もう一人は高宇洋(アルビレックス新潟)や松岡大起(サガン鳥栖)など、かなり悩ましいですが、急速に成長している川﨑颯太(京都サンガ)にしました。現在J2ですが、中盤の底でのプレーの強度や活動量、判断スピードはJ1で十分に通用すると思います。あとはそこに精度が付いてくれば、大きく注目を浴びるはずです。

2列目もタレントはあげたらキリがないですが、他の選手に無い武器、特長を持っているタレント3人をチョイスしました。本間至恩(アルビレックス新潟)は個の突破力と超Jリーグ級のシュート力、森島司(サンフレッチェ広島)はディフェンスの間に潜ってボールを受けるセンスと正確なプレースキック、荒木遼太郎(鹿島アントラーズ)は独自のリズムと得点感覚で、実現したらかなり面白いトリオではないかと思います。

1トップは前線で2列目の選手に前を向かせられる大型FWと言うことで垣田裕暉(徳島ヴォルティス)を選びました。昨シーズンはJ2でゴールを量産しましたが、フィニッシャーとしてはもう少し積極性が出て欲しいところはあります。

大型ストライカーと言う意味ではやはり小川航基(ジュビロ磐田)の奮起にも期待したいところです。また大卒ルーキーのスピードスター小柏剛(北海道コンサドーレ札幌)はまだJリーグの環境に十分フィットしていない現在でも縦の鋭さは際立っており、早期のブレイクがありそうです。

まだまだ多くの楽しみなタレントがいますし、なんで○○がいないんだと言う目敏いファンサポーターのご意見もあるでしょうが、100人ファンがいれば100通りの評価があるのがサッカーの面白さです。また別の機会に別の形で、楽しみなタレントを紹介していきたいと思います。

スポーツジャーナリスト

タグマのウェブマガジン【サッカーの羅針盤】 https://www.targma.jp/kawaji/ を運営。 『エル・ゴラッソ』の創刊に携わり、現在は日本代表を担当。セガのサッカーゲーム『WCCF』選手カードデータを製作協力。著書は『ジャイアントキリングはキセキじゃない』(東邦出版)『勝負のスイッチ』(白夜書房)、『サッカーの見方が180度変わる データ進化論』(ソル・メディア)『解説者のコトバを知れば サッカーの観かたが解る』(内外出版社)など。プレー分析を軸にワールドサッカーの潮流を見守る。NHK『ミラクルボディー』の「スペイン代表 世界最強の”天才脳”」監修。

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