「素敵な環境を創造し、地球を笑顔で満たす」という大泉工場の想いを実現する場所として、敷地内が開放されているOKS CAMPUS（オー・ケー・エス・キャンパス）。

緑あふれるガーデンエリア、フリースペースとして飲食もできるWAREHOUSE、カフェ、マーケット、イベントなど、幅広い世代が集う憩いの場として川口市民にもおなじみの場所です。

そんなOKS CAMPUS内のWAREHOUSEの一画に「みんなのトイレ」がオープンするということで、お披露目会にご招待いただきました。

みんなでつくる「みんなのトイレ」

小さな女の子を連れたお父さんや、パートナーの介助をしたいご夫婦など、従来のトイレでは不便や困難を感じる声が寄せられていたこと、マーケット開催時に女性トイレが混雑することなどをきっかけに、みんなが安心して心地よく使える「みんなのトイレ」プロジェクトがスタートしたそうです。

お披露目会では、ダイバーシティアドバイザーであるプロジェクトリーダーの方からコンセプトの説明もありました。

なかでも印象に残っているキーワードは「男女の垣根のないトイレ」。

敷地内のオープンスペースでは性別関係なく過ごしていた人たちが「トイレ」という区切られたスペースに行くと男女わかれることになります。その境をなくして性別ごとのトイレという意識を解消することを目指してオープンスペースにしているとのことです。

また、トイレの利用は開始されましたが、まだ完成形ではありません。利用者の声をもとに、これからもみんなが安心して使えるトイレとしてかたちを変えていく「みんなでつくるトイレ」だということです。

「みんなのトイレ」各エリアの紹介

入口、誰でもトイレエリア

WAREHOUSEの建物外からも建物内からも入れるようになっています。建物外から幅広いスロープになっているので車いすでも安心して出入りできます。

車いすの方も介助者の方も一緒に入れる広さの誰でもトイレ。スロープを登った正面に位置し、便座近くに手すりも設置されているバリアフリー個室です。

みんなのトイレエリア

性別に関係なくオールジェンダーが利用できるエリア。手洗いカウンターの先の右側のエリアに7つ個室があります。

みんなのトイレエリアの奥にある2つの個室は広めの個室になっていて、ベビーチェアが設置されています。一人で個室トイレに入れない小さいお子さん連れも安心です。

補助便座の設置は大泉社長の発案とのこと。お披露目会では左側の個室だけの設置でしたが、反対側の個室にも設置する予定だそうです。

手洗いカウンターは壁沿いではなく中央に配置され、大きな鏡が入口側に設置されています。トイレを出入りする人、手洗いカウンターを利用する人、鏡で身だしなみを整える人がスムーズに行交うことができるように配慮されています。

みんなのおむつ替えエリア

みんなのトイレエリアの手前の個室に設置されたおむつ替えエリア。性別に関係なく利用できるエリアにあるので、男性でも女性でも入れます。荷物が置けるカウンターと手洗い場があるのも嬉しいです。

女性専用エリア

手洗いカウンターの先の左側のエリアは、女性が安心して利用できる女性専用エリアになっています。

女性専用の個室が1つあります。

女性専用エリアの奥には授乳室があります。ゆったり座れるイスが設置され、壁色が優しい色合いになっているので落ち着いて過ごすことができそうです。

他にも進められているWAREHOUSE内の環境整備

今回のお披露目会では、みんなのトイレ横の階段を上った2階に新設されたスタジオも見学しました。ダンス練習や講習会で使用でき、一般向けに貸し出すそうです。

下の写真の右側は一面鏡になっていて、扉を閉めて空間を区切ることもできます。

そして、「みんなでつくる」シェア図書館として2023年5月にオープンしたCAMPUS LIBRARY。先月利用したのですが、ベストセラー小説から絵本までそろい、大人も子どもも楽しめるスペースになっていました。

その他にも子どもが遊べる空間をつくる計画もあるとのことで、今後もどんな環境になっていくのか楽しみです。

今回オープンした「みんなのトイレ」は、全体的に壁色が明るい色になっていて、建物の奥ではなく入口近くに位置し、建物内でもオープンなスペースになっています。だからこそ、人目につきにくい場所にあるよりも誰でも安心して利用できるのではないかと感じました。

性別・年齢・障がいに関係なくみんなが使えるトイレをつくることで、ダイバーシティ（多様性）を知り、考えるきっかけとなり、人それぞれの違いを受け入れてみんなが笑顔で過ごせる環境を体験できる「象徴的な場所にしたい」という想いが詰まった新しい設備。

次にOKS CAMPUSを訪れるときには、ぜひ利用してみてください。