48,502人が参加し、5,669,225冊の古本寄付で、1億2千万円の寄付が実現したチャリボン
いまから4年前にひとつのチャレンジがスタートした。
古本を買い取り、中古書籍として販売する長野県上田市の企業、バリューブックス株式会社の名前はまたたくまにNPO・NGO・大学、そして自治体に広がっていった。
古書寄付のプラットフォームサイトチャリボンは、この4年間で48,502人が参加し、5,669,225冊の古本寄付で、1億2千万円の寄付が実現している。
NPOやNGOが参画を望むことは想像に難くないかもしれないが、東京大学や京都大学、立命館大学などの教育機関も次々とパートナーシップを結んでいる。
自治体も彼らと手を結ぶ。岩手県陸前高田市は、津波により破壊された図書館の新規建設に対して陸前高田市図書館ゆめプロジェクトを設立、2014年8月末時点で22,000,000万円の寄付を集めている。
先日は、東京都国立市が 旧国立駅舎再築のため赤い三角屋根プロジェクト古本募金をバリューブックス社と立ち上げ、話題となった。
古書に限らず、ゲームやDVDなども買い取り対象であるが、ユーザー側が参加しやすいものとして、指定の日時に大手宅配業者が自宅まで回収にくることに加え、送料をすべて同社が負担(5冊以上)するというものだ。
寄付者への情報訴求は、それぞれのパートナーに委ねているが、参加させていただいただいている組織として、毎月の寄付金額の多寡以上に、現金を寄付していただけるようお願いをするよりも、自宅やオフィスで眠る、廃棄される古書をいただけることで解決したい社会問題に対峙することができます、と伝えられるメリットが大きい。
活動そのものに興味がなくとも、古書寄付によって接点が生まれ、報告書やお礼状の送付により少しずつ活動に関心をもっていただけるようになることも重要な価値である。
営利企業と非営利組織が手を結び、寄付者が負担少なく寄付ができ、受益者負担やファンディングが難しい社会課題が解決される。チャリボンのようなプラットフォームも大きな社会的価値を持っていくのではないだろうか。