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今年度43勝8敗(0.843)藤井聡太竜王、史上最高勝率ペースからは少し後退 連勝も9で止まる

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 11月21日。藤井聡太竜王(19)は将棋日本シリーズ・JTプロ公式戦決勝で豊島将之JT杯覇者と対戦し、敗れました。

 竜王戦七番勝負、B級1組順位戦、王将戦リーグで快進撃を続けてきた藤井竜王。継続中だった連勝は9で止まることになりました。

 今年度成績は43勝8敗です。

 今年度勝率は0.860から0.843に後退しました。

 現在の勝率は、1967年度に中原誠16世名人(当時20歳五段)が達成していた勝率0.855(47勝8敗)をわずかに下回っています。

 もちろん藤井竜王にとっては今年度、まだまだ先は長いところ。ここから4勝すると47勝8敗で、ちょうどぴったり中原16世名人の成績に並ぶことになります。

 なお藤井竜王が日本シリーズ決勝で敗れたのは後手番でした。今年度後手番だけの成績は18勝7敗です。一方、先手番では25勝1敗。

 また昨年11月からの先手番成績は33勝1敗(勝率0.971)です。

 藤井竜王は11月24日、王将リーグ6戦全勝をかけて、強敵の永瀬拓矢王座(29歳)と対戦します。

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

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