大河べらぼうで騒然 吉原の遊女が裸同然で投げ込まれた「浄閑寺(投込寺)」のいまの様子は?
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1月5日、初回放映を迎えたNHKの大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺(つたじゅうえいがのゆめばなし)〜」では、吉原遊郭の遊女が、亡くなったあと裸同然で投げ込まれたお寺のシーンが反響を呼んでいます。
吉原には光と影がありますが、その影の部分を初回から隠さずに描いた点は、評価する声が多かったようです。
浄閑寺(投込寺)
浄閑寺(じょうかんじ、別名・投込寺)は、蔦屋重三郎(つたやじゅうざぶろう)がそばに店を構えた吉原大門の跡から北へ徒歩15分。三ノ輪駅の近くにあります。
境内は静かでよく整えられており、時折参拝する人が訪ねていました。
大河ドラマ「べらぼう」では、亡くなった遊女が、お金になるからと着物を奪われてしまい、裸同然で埋葬されるシーンがあり、遊女の境遇が痛いほど伝わる場面でした。
上の案内板を書き起こします(時間のない方は、太字のみご一読ください)。
浄閑寺は浄土宗の寺院で、栄法山清光院と号する。安政二年(一八五五年)の大地震の際、たくさんの新吉原の遊女が、投げ込み同然に葬られたことから、「投込寺」と呼ばれるようになった。花又花酔の川柳に、「生まれては苦界、死しては浄閑寺」と詠まれ、新吉原総霊塔が建立された。
檀徒の他に、遊女やその子供の名前を記した、寛保三年(一七四三年)から大正一五年(一九二六年)にいたる、十冊の過去帳が現存する。
遊女の暗く悲しい生涯に思いをはせて、作家永井荷風はしばしば当寺を訪れている。「今の世のわかき人々~」にはじまる荷風の詩碑は、このような縁でここに建てられたものである。
荒川区教育委員会
吉原大門(よしわらおおもん)
現在の吉原大門(よしわらおおもん)跡です。
蔦屋重三郎は、この門の東の五十間道(ごじっけんみち)に店を構えていました。
江戸時代の地図に大門を示す印と、五十間茶屋町の文字があります。
吉原遊郭への客は、音無川に沿った日本堤(地図に表示あり)を歩いてやってきました。
現在音無川は暗渠(地下を流れる川)となっていますが、土手通りの名前に、その面影が残されています。
浄閑寺(投込寺)は、日本堤(現在は土手通り)の北の切れ目にあり、吉原遊郭への客からは見えない場所に置かれていたのではないでしょうか。地図からはそう感じ取れました。
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