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話題の韓国代表FWの“欧州クラブ移籍”は実現する?父が母国メディアに語った“真相”とは

金明昱スポーツライター
カタールW杯で2ゴールを決め注目選手となった韓国代表FWチョ・ギュソン(写真:ロイター/アフロ)

 カタール・ワールドカップ(W杯)はベスト8が出そろった。アジア勢では日本、韓国、オーストラリアがグループリーグを突破し、ベスト16入りを果たしたが、その先には進めなかった。

 選手たちはそれぞれ、所属先へ戻ることになるが、W杯での活躍を機に新たなオファーが届き、移籍する者も増えるのだろう。

 韓国代表FWのチョ・ギュソンもその一人。グループリーグのガーナ戦で2ゴールを決めると同時にイケメンぶりも話題となった。インスタグラムのフォロワーが大会開幕前は2万人だったのが、今では260万人にまで増えるなど、注目度は世界にまで広がった。

 現在、韓国Kリーグ1(1部)の全北現代に所属。昨季までリーグ5連覇で、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)も2度制覇した強豪クラブで、チョ・ギュソンは今季得点王とベストイレブンを獲得。24歳と若くして韓国屈指のストライカーへと成長した。

 W杯での活躍で今や時の人となったが、プロのサッカー選手だけにただの人気者で終わっては困る。韓国内でざわついているのが、次の移籍先だ。すでに欧州各国のクラブが獲得を狙っているというニュースが飛び回っているが、現時点で決まった話はない。

 ただ、チョ・ギュソンは初めてW杯の舞台に立ったことで、より成長できる場所に身を置きたいと考えるようになったという。大会を終え、その心境について韓国メディアにこう語っている。

「欧州や南米の選手たちと試合をしてみると、もっと成長したいし、また戦ってみたいという気持ちがより強くなりました。(W杯に出場する前は)自分の前には大きな壁があると思っていましたが、そうではなかった。これからはどこに行っても、自分がもっと成長できると思います」

 さらなる成長を求めて、海外でプレーしたいとの思いはより強くなった。

父「顔よりもゴールで目立たないと」

 次の新天地がどうなるのかは未知数だが、父のチョ・チェファン氏が6日、韓国のラジオ番組のインタビューに応じ、息子の考えについて答えている。

「ギュソンの考えでは、海外に出て確実にプレーできるチームを求めています。クラブの名前を見て行かないと言っています。(移籍先のオファーなどは)エージェントの代表が進める仕事であって、詳しいチームまでは分かりません。話は進んでいるようですが、どのチームなのかは聞きませんでした」

 また、チョ・チェファン氏は息子のプレーをカタール現地で観戦したが、韓国で仕事があるため先に帰国。外見で注目されることについては「お前は“顔”で有名になったのだから、次はゴールで目立たないといけないと話した」という微笑ましいエピソードも明かしていた。

 W杯を機にスターへと躍り出た韓国のストライカーの欧州行きは実現するのか――。今後も注視していきたい。

スポーツライター

1977年7月27日生。大阪府出身の在日コリアン3世。朝鮮新報記者時代に社会、スポーツ、平壌での取材など幅広い分野で執筆。その後、編プロなどを経てフリーに。サッカー北朝鮮代表が2010年南アフリカW杯出場を決めたあと、代表チームと関係者を日本のメディアとして初めて平壌で取材することに成功し『Number』に寄稿。11年からは女子プロゴルフトーナメントの取材も開始し、日韓の女子プロと親交を深める。現在はJリーグ、ACL、代表戦と女子ゴルフを中心に週刊誌、専門誌、スポーツ専門サイトなど多媒体に執筆中。

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