日本代表・田村優、ワールドカップイヤーは「80分ずっと試合の中心で」。【ラグビー旬な一問一答】
相手を気にするよりは、自分たちのことに集中する。ラグビー日本代表の司令塔、田村優のそれが気分だ。
2月4日、東京・町田キヤノンスポーツパーク。9月開幕のラグビーワールドカップ日本大会に向け、日本代表候補による「ラグビーワールドカップトレーニングスコッドキャンプ」が本格的な練習を始めた。スキルトレーニングなどを実施した後、田村が共同取材に応じる。2015年のイングランド大会に続き2大会連続での出場を目指すスタンドオフが、フィットネスやフィジカリティの向上を誓った。
記者団からはワールドカップで戦うアイルランド代表についての質問も飛んだが、当の本人は「自分たちのやることをやればいい結果がついてくる」と強調する。
以下、共同取材時の一問一答の一部(編集箇所あり)。
――初日を迎えました。
「いいスタートが切れたと思います」
――12月中旬からのオフの間は、どう過ごしていましたか。
「3週間くらい休んで、リハビリからスタート。大きな怪我というより、良くしたい場所(のリハビリ)をやってという感じです」
――2019年になりました。
「しっかり身体を作ってやっていきたいです。前のワールドカップよりもいい状態に」
――4年前とは違うワールドカップイヤーでは。
「特にそういうのはなくて、本当に1日、1日を頑張るだけ。そこは変わらないです」
――そうは言っても周りからの見られ方は、違うかもしれません。当時は定位置を争ういち選手でしたが、現在は攻撃のリーダー格。
「リーダーですけど、どう見られるかは気にしていないです。自分がいいパフォーマンスをするために…ということしか考えていない」
――以前に伺ったお話と総合すれば、「皆を引っ張って周りにいいプレーをしてもらうことで、自分自身もいいパフォーマンスができる」といったイメージでしょうか。
「そうすね。自分がいいパフォーマンスをして周りがついてきてもらう状況を作りたい。まずは、自分がやることをしっかりとやる」
――「準備を大切に」とよく仰いますが、これからはどんな「準備」をしていきますか。
「きょうはラグビーに戻って1日目。コーチングスタッフが出してくれるメニューを信頼して、それをしっかりとやる」
――スキル練習の合間、合間に選手だけて話し合いをしていました。意図は。
「そのスキル、スキルで確認、意識することを選手同士で話し合う感じです」
――ワールドカップ対戦国などによる欧州6か国対抗戦が始まりました。ご覧には、なっていませんか。
「見ないです。相手というより、自分たちのやることをやればいい結果がついてくると信じていますし、僕も自分のやるべきことをしっかりやればいいパフォーマンスができると信じています。あまり他のことがどうこうとかは、気にしていないです」
――では、結果も気になりませんか。開幕節では、ワールドカップでぶつかる世界ランク2位のアイルランド代表がイングランド代表に敗れました。
「へぇ、そうなんですか。…まぁ、色々試しているんじゃないですか。僕らもそういう時がありますし。色々試して、いい時もあるし、悪い時もある」
――このチームでスタンドオフをする上で必要なことは。
「うーん、どうですかね。80分ずっと試合の中心でいられるように、とは。(現体制下では)あまり選手交代をしていないので。僕が80分間できる(のに必要な)フィットネスとスキル。そこを、僕は目指しています。あとは皆とコミュニケーションを取る。チーム皆で仲良く」
2019年秋、勝利チームの「中心」にいられるか。