書くの面倒!保育園に無駄書類が多い理由「意見書や与薬依頼書いらない」と保育士も思ってる
共働きの現役保育士です。
インフルエンザでお休みの後には「意見書」、薬を飲ませてもらうのに「与薬依頼書」・・などなど、保育園生活は書類にまみれていると言っても過言ではありません。
無理!無駄!と思ってしまいますよね。
はい、それらの書類を受け取り処理する保育士たちもそう思っています。
今回は、保育園に提出する書類のうち無駄と言われがちな書類について、存在する理由を紹介します。
医師に記入してもらう意見書
インフルエンザや結膜炎になった後、登園するためには「意見書」なる書類を医師に記入してもらい、保育園に提出することでやっと復帰できます。
フォーマットとしては、下のような書式の保育園が多いのではないでしょうか。
引用:こども家庭庁
こども家庭庁「保育所における感染症対策ガイドライン」には次のように記載されています。
まとめると「登園を再開してもよいかは保育園で決めるのではなく、医師が判断すべきもの」、「書類の提出により医師の判断を確認する方法を推奨」ということですね。
このため、保育園は保護者にひたすら書類の提出を求めるしかありません。
市区町村や都道府県による保育園監査でも、意見書や登園届が管理されているかは必ずチェックされますしね。
保育士が書類を欲しいと思っているのではないことだけは、理解いただきたいです。
薬を飲ませてもらうのに「与薬依頼書」
飲み薬・塗り薬問わず、保育園で投薬したい場合は、与薬依頼書なる書類に、薬の種類や処方された日まで細かく記入が求められます。
この与薬依頼書がある理由は、保育園が守るべき指針である「保育所保育指針(厚生労働省)」にあります。
医師法や保健師助産師法、歯科医師法などの法律に基づくと薬の与薬は医療行為とみなされるため、原則として保育士は投薬できません。
このため、保育・養護に関わる範囲での行為として保育士が与薬するために、「与薬依頼書」をもって、医師の指示および保護者の依頼があったことを証明する必要があるということです。
なお、投薬の他、爪切りも医療行為とみなされるため、原則として保育士はできません。
一方、遊んでいるうちに子どもの爪が折れるということはよくある話で、園内看護師がいない場合は、ひとまず絆創膏で巻いておいたりします。
まとめ
意見書や与薬依頼書など、保育園はなぜ提出する書類が多いのか、その理由について紹介してきました。
現役保育士の立場としては、ガイドラインや厚生労働省の示す理屈は良く分かるのだが、実運用としては面倒や無駄も多いというのが正直な気持ちです。
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