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10日間で1000ミリ超が14地点 梅雨と真夏と秋雨の雨量に匹敵する所も

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
10日間の降水量(ウェザーマップ)

6月~9月(梅雨と真夏と秋雨)の雨量に匹敵する所も

8月7日16時~17日16時まで、10日間の雨量(筆者作成)
8月7日16時~17日16時まで、10日間の雨量(筆者作成)

引き続き、本州付近にある前線や低気圧の影響で、あちらこちらで非常に激しい雨が降り、大雨となっています。

では一体どれくらいの雨が降っているのか、一連の前線に伴う大雨が始まったのは先週11日(水)頃ですが、その直前、ダブル台風(9号と10号)でも大雨の降った所がありますので、この大雨も含めて、10日前の今月7日(土)16時からの240時間の降水量を調べてみました。

するとタイトル画像にある通り、1000ミリ以上に達している所が九州北部を中心に14地点に上っており、その上位10地点を示したものが上図です。それぞれの地点でどれ位の降水量に匹敵するのか、イメージしやすいように、6月7月8月3か月分(夏)の平年の降水量を付加しました。

一番降っていたのが、長崎県雲仙岳1397.0ミリで、6月7月8月3か月分のの平年値が1403.4ミリですから、梅雨と真夏の降水量がわずか10日間で降ったことになります。

なかでも注目すべきは、2位佐賀県嬉野、3位長崎県長浦岳、6位佐賀で、10日間の降水量は6月7月8月3か月分の平年値を大きく上回っており、これに9月の平年値を足した4か月分の降水量に匹敵する大雨となっていました。(6月から9月の平年値、嬉野1302.9ミリ、長浦岳1262.2ミリ、佐賀1115.5ミリ)

まさに梅雨と真夏と秋雨の降水量がわずか10日間で集中的に降ってしまったことになりますが、もともとこの時期の九州の雨はかなり多いので、とんでもない雨が短い期間に降ってしまったことになります。

ちなみに東京都心の年間の降水量は約1600ミリですから、その8割程度が10日間で降ってしまった計算です。

まだまだ雨量が増えるおそれ

雨雲の様子(ウェザーマップ)
雨雲の様子(ウェザーマップ)

この大雨ですが、まだ終わりではありません。

あす18日(水)18時までに予想される24時間雨量は、多い所で、四国250ミリ、中国、東海200ミリ、九州南部、近畿180ミリ、九州北部、関東甲信、東北、北海道120ミリ、北陸100ミリとなっています。

さらにその後、19日(木)18時までに予想される24時間雨量は、多い所で、四国100から200ミリ、近畿100から150ミリ、九州、中国、東海、関東甲信、東北、北海道50から100ミリの見込みです。

引き続き、大雨による災害に厳重な警戒が必要です。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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