この選手が40人ロースターから外されるのは、今シーズン3度目。さらに回数は増えるのか
6月5日、シアトル・マリナーズは、マイク・フォードを40人ロースターから外した。
今シーズン、フォードが40人ロースターから外される――DFAとされる――のは、これが3度目だ。4月25日にマリナーズがDFAとし、マリナーズからフォードを獲得したサンフランシスコ・ジャイアンツも、5月11日にDFAとした。その後、マリナーズは、フォードを呼び戻す形でジャイアンツから獲得していた。
ここまでの成績は、マリナーズのAAA(11試合)で打率.310と出塁率.404、ジャイアンツ(1試合)で4打数1安打、ジャイアンツのAAA(3試合)で7打数0安打、マリナーズ(15試合)で打率.179と出塁率.378だ。ホームランは、マリナーズのAAAで2本打っている。
2つの長所のうち、選球眼は発揮している。AAA(計14試合)の四球率は18.3%、メジャーリーグ(計16試合)の四球率は19.5%だ。けれども、もう一方は発揮できていない。それは、パワーだ。
フォードは、メジャーリーグ1年目の2019年に、50試合で12本のホームランを打った。この年は昇格と降格を繰り返しながら、AAAの79試合で23本塁打も記録した。それらを合計すると、129試合で35本塁打となる。
フォードが他のポジションの選手であれば、パワーはそれほどなくてもいいかもしれない。ただ、フォードが守るのは、基本的には一塁だけだ。マイナーリーグでは三塁の守備についたこともあるものの、一塁出場が450試合を超えるのに対し、三塁出場は20試合に届かない。
昨シーズンも、フォードは2度、DFAとされている。6月12日にニューヨーク・ヤンキース、8月21日にはタンパベイ・レイズの40人ロースターから外された。
これまでの計4度とも、フォードは、トレードによって移籍するか、あるいはウェーバー公示中に獲得の名乗りを上げた球団へ移っている(FAになったのは、昨シーズンの終了後だけだ)。5度目の今回も、どこかの球団が獲得に動くかもしれない。ただ、そこで結果を残せないと、また、DFAとされるだろう。
30歳の誕生日までは、あと1ヵ月だ。