なぜ、親は子どもが一番かわいいときを味わえないのか?
子どもがゲラゲラ笑っている。何がそんなに面白いのか?弟がこけたというたわいないことだった。
子どもが大声ではしゃいでいる。何がそんなに楽しいのか?大好きな卵料理が出ただけだった。
子どもが満面の笑みでニコニコしている。何がそんなにうれしいのか?ねえねが帰ってきただけだった。
子どもが大騒ぎしてる。いったい何が起こったのか?弟の髪の毛が静電気で逆立っていただけだった。
子どもというのは、何て面白くてかわいらしくて素敵な人たちなんでしょう。とにかく純粋でエネルギッシュで生き生きしています。
しゃべるときはペチャクチャしゃべる。怒るときはプンプン怒る。泣くときはギャアギャア泣く。笑うときはゲラゲラ笑う。食べるときはガツガツ食べる。寝るときは爆睡。本当に素敵な人たちです!
子どもは「いま・ここ」に生きている
子どもには過去の重荷も将来への心配もありません。「いま・ここ」に自分の全てを注ぎ込んで、全身全霊で一生懸命生きています。いま満開の花として美しく咲き誇っています。
だからこんなに素敵なんですね。大人が曇りのない目でよく見れば、そのすばらしさが見えるはず。でも、実際には親はそれを味わい楽しむことができません。
あと何年もしてから、いまの写真や動画を見ながら「あの頃はかわいかった」ときっと言うのですが、肝心のいまは心がお留守になっています。
なぜ、わが子の一番美しくかわいらしいときを味わい楽しむことができないのでしょうか?それは「しつけなきゃ。○○を直さなきゃ。○○させなきゃ」という気持ちが強いからです。
この思いが強いほど否定的な言葉で叱ることが増えて、楽しめなくなってしまいます。これらの思いは親の願いと言われていますが、ある意味親の欲でもあります。これが全ての苦しみの原因です。
これを完全にゼロにすることは難しいと思いますが、一日一度でいいからこれを脇によけて、目の前の子どもの美しさとかわいらしさを味わって欲しいです。
「しつけなきゃ」から「一緒に仲よく生きていこう」に切り替える
そのために必要なのはちょっとした発想転換です。私のお薦めは「しつけなきゃ。○○を直さなきゃ」から「今日も子どもと楽しく付き合おう」「二度とないこの子とのいまを味わおう」「一緒に仲よく生きていこう」くらいの気持ちに切り替えることです。
そうすれば心が楽になってゆとりが出てきます。子どもと日々向き合う上で、ゆとりほど大切なものはありません。ゆとりがあれば、子どものありのままを受け入れて楽しめるようになります。
子どものしょうもない姿を見たときも、イラッとするだけでなく、同時に「かわいいな。一生懸命生きてるな」と思えるようになると思います。子どもをポジティブに見られるようになって、自然に肯定的な言葉も増えていくと思います。
発想転換と決意で道が開ける
とにかく、せっかくこんな素敵な人たちと一緒にいられるんですから、親の特権を行使してよ~く味わいエンジョイしちゃいましょう。子どもとはしゃいでみるのもいいですね。ふざけて大騒ぎしたりゲラゲラ笑ったりしましょう。
親子の触れ合いと同時に、大人のストレス解消にもなります。また、子どもはその後しばらくは静かになりますし、いいことがいっぱいです。
せっかく子どもがいるのですから、森林浴ならぬ子ども浴で子どもの元気を分けてもらいましょう。親が発想転換すれば、子どものいるところはどこでもパワースポットになります。
最後にあるママさんのお話を紹介します。Aさんは、だらしがない娘が周りの人の目にどう映るか気になって叱ることが多かったそうです。そして、その後で娘にすまない気持ちになって後悔…ということの繰り返しでした。
ある夜、無心に眠る子どもの寝顔を見ていて涙が溢れてきました。そして、決意しました。
「ダメ親と思われてもいい。この子のペースに付き合おう。この子と自分の気持ちを大切にしよう。もっと子どもと仲よく生きていこう。人の目を気にするのはやめよう。どうせ人には何も分からないし責任を取ってくれるわけでもない」
こう決意してからAさんは心がすごく軽くなったそうです。そして、娘さんを叱ることも減り親子で本当に仲よくなれたとのことです。発想転換と決意によって新しい道が開けるということですね。
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