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【京都市】左京区 第9回糺能「TadasuNoh」世界文化遺産の森で世界文化遺産の能楽を♪

高津商会RICALIFE&文化芸術☆プロデューサー/ジャーナリスト(京都市)

京都では、数多くの伝統芸能や伝統文化が今でも継承されています。

日本映画やドラマなどで使われる小道具の老舗会社である『高津商会』でもお世話になっている能の世界。

『高津商会』の小道具たちを使った演舞を披露するのはもちろん、ワークショップなどでお能を身近に感じてもらえるように国内外の方々にさまざまなイベントを提供しています。

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日本映画の発祥地でもある京都では、世界文化遺産・賀茂御祖神社(下鴨神社)のある界隈ではロケ地としてもよく使われており、「高津商会」の小道具たちも活躍しています。

賀茂御祖神社(下鴨神社)では2100年前から遷宮が始まり2036年の遷宮では60回目になるそう。

この長い歴史は、人だけでなく、人と自然と神様の在り方を思わせてくれますね。

地元の人だけでなく多くの観光客で賑わう『下鴨神社』では、毎年「糺能」が開催されます。

糺能」は、糺森の未来への継承とともに、芸能のひとつの原点ともいえる猿楽の再興をとおして、日本文化をともに伝えていこうとするプロジェクトです。

平安神宮の大鳥居の近くにある「観世会館」にもよくお邪魔してお世話になりますが、元々、能は野外で見るものだということをいつもお世話になっている能楽師から教わりました。

自然の音とともに能楽を楽しむのが本来の姿らしいです。

「糺(ただす)の森」を舞台に、ユネスコ無形文化遺産の能楽を上演する「糺能」。

室町時代の1464年、将軍・足利義政や大名の前で行われた「糺河原勧進猿楽」が、2015年の賀茂御祖神社第34回式年遷宮にて再興。

観劇席として使われている「御生(みあれ)席」は、通常非公開の「神服殿」(重要文化財)がこの時だけ特別に開放されるので、特別な気分を味わえますね。

2024年に上演される演目:

能「葵上 梓之出 空之祈」
シテ:林 宗一郎
ツレ:樹下 千慧
ワキ:有松 遼一
ワキツレ:原 陸
間:茂山逸平
笛:杉 信太朗 小鼓:大倉 源次郎
大鼓:河村 凜太郎 太鼓:前川 光範

光源氏の正妻・葵上が六条御息所の生霊によって苦しみますが、小聖(こひじり)の祈祷により成仏するというストーリー。

かつての「賀茂祭」での車争いがきっかけの演目なので、その場にいながらストーリーを身近に感じられる演目ですね。

「梓之出」は前半、巫女の口寄せに引かれるように六条御息所の生霊が登場する場面、「空之祈」は後半、生霊と聖が戦う場面で、それぞれ特別な演出が行われます。

狂言「延命袋」
夫:茂山 七五三
太郎冠者:鈴木 実
女房:茂山 逸平。

親しみやすい狂言をめざす茂山千五郎家によるお豆腐狂言である「延命袋」。

狂言の大きな特徴は「笑い」そして対話を中心としたせりふ劇であることです。

京観世五軒家のうち、唯一残る林喜右衛門家の十四代当主である林宗一郎氏が出演されますよ!

■「糺能」
日程:2024年5月25日
開演:18時30分(開場17時30分、終演20時予定) ※雨天決行
入場料:
【指定席】
・御生席(重要文化財神服殿にての観劇)30,000円
・葵席:20,000円
・桂席:10,000円
【自由席】
・糺席:前売/一般5,000円、学生2,500円、当日/一般6,000円、学生3,500円
お問い合せ:tel.075-781-0010(賀茂御祖神社)
会場:賀茂御祖神社(下鴨神社)舞殿 京都市左京区下鴨泉川町59

LIFE&文化芸術☆プロデューサー/ジャーナリスト(京都市)

京都で生まれ育つ。世界各地を周遊、欧米中心に20年ほど滞在し京都に帰還。日本のコアな伝統文化や芸能、神社仏閣や裏歴史、催事らを国内外の旅サイト・雑誌・新聞で執筆。経験に基づく“陰謀説”の電子書籍出版あり。ジャーナリスト、写真映像家、イベントプロデューサー、特殊ツアーガイドから日本庭園庭師までマルチに活躍。京都太秦にある老舗『髙津商会』にて映画・美術装飾・アート&エンタメ、海外事業に携わりつつ伝統文化・芸能などに関わる史実や古美術らについて勉強中。『京愛』や『日本愛』を深める毎日。

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