京都府宇治市で限定ランチ・1日30食売切御免のレアなラーメンを食べられるのは歴史あるお寺!
今回は京都市を飛び出して、宇治市へ行ってみました。たまたまインターネットをさまよっていて見つけたのですが、コレが気になるポイントありまくりだったんです。1日限定30食のラーメンで1ポイント、季節ごとに違う味を出してることで2ポイント、動物性の食材を一切使っていないヴィーガンラーメンってことで3ポイント、そんでもってそれを出してるのがお寺! ってことで4ポイント、さらに食べると重要文化財の保護につながっちゃうとなれば、もう行かないわけにはいきません。というわけで、情報を知って、3日後にお伺いしてきましたよ。
こちらが今回お邪魔した「宝蔵院」さん。1669年一切経(仏教の百科事典とも例えられる大蔵経)の開板を志した鉄眼禅師が、隠元禅師から黄檗山内に寺地を授かり、蔵版、印刷所として建立したもの……(ホームページより)という歴史あるお寺なのです。重要文化財である「鉄岩盤一切経版木」の収蔵庫もありますよ。最寄り駅は京阪黄檗駅。ホームページによりますと徒歩2分とのこと。
門をくぐって中へ進みますと、入り口が。「寺そば 営業中」の文字がわかりますでしょうか。これが今回いただくヴィーガンラーメンなのですよ。この入口右手には……。
テント的なスペースがございまして、帰りに気がついたのですが、こちらで一杯ずつ調理されているようです。寒い中、ご苦労さまです。オープン前に到着したのですが「寒いからなかでお待ちくださいね」とお声がけいただき、建物内へ。
建物内に入るとこんな感じ。丸テーブルとその奥の部屋には長テーブルがコの字型に置かれています。ストーブ、ヒーターもありまして、お部屋のなかはぬくぬくです。そして左手に進みますと。
こちらの貼り紙が。1つ前の写真ではふすまが開いてまが、改めてここをスーッと開けて、中へ。
凛とした空気が漂う空間。写真奥の階段を登って参拝することができます。このお部屋のなかには、いろいろ見どころがありまして。
こんな素晴らしい生け花や掛け軸、おそらく達磨禅師と思われる立派な絵もあったりして、ゆっくり見ていると、時間を忘れてしまいそう……とか言いつつ、お腹が鳴るので、テーブルのあるお部屋へ戻りましょう。
コの字型テーブルの一角に座りました。ストーブで温められたお部屋の空気に加え、目の前に置かれたこの魔法瓶の柄でますますほっこり。温かいお茶が体に染み渡っていきます。
テーブルには今からいただく「寺そば(ヴィーガンラーメン)」についての說明も。ふむふむ、夏は塩味、春秋はそれぞれ味わいの違うしょうゆ味が用意されておるのですね。
そして使われている食材についての說明もありました。今回は冬シーズンということで、味噌豆乳味の一杯をいただきます。米味噌とこの日の朝に作られたばかりの無調整調豆が使われているのですね。そうするうち11時になると、少しずつの時間差で、1人ずつラーメンが運ばれてきました。
こちらが目の前に運ばれてきた「寺そば(ヴィーガンラーメン) 味噌豆乳味」600円です。なんとも彩り鮮やかな一杯じゃあ〜りませんか! スープの量は少なめで、ラーメンというよりまぜそば的な印象です。
トッピングはメンマ、とうもろこし、わかめ、白きくらげ、糸唐辛子、金のごまとなってます。ホームページによりますと…仏教の五色(ごしき)とは青・黄・赤・白・黒を基本色として如来の精神や智慧を表しているとのこと。また黄檗宗では本堂のお供えも五色が基本になっているとのことで、トッピングも五色であしらわれているんですって。
いただいてみると、本当にやさしい味わい。今朝できたての豆乳を使ったまろやかなスープが絡む麺は中細くらいの太さで、やわらかめでした。なんだか普段より集中してこの一杯に向き合ってるせいか、トッピングされた具材の味わい、食感もよりしっかり感じられたような。スルスルッといただいて、きれいに完食しました。
テーブルには2月18日(土)に行われるイベントの案内も。またまたホームページによりますと、今回の一杯もこの鉄眼プロジェクトの一環として始められたものなんですって。このラーメンをいただくことで、国指定重要文化財「鉄眼版一切経版木」の保全保護活動に貢献することにつながるとのこと。普段とはまったく違った雰囲気のなか、素材にこだわったここだけの一杯を味わうことが文化財の保護につながるなんて、エエことずくめ! 改めてこの寺そば(ヴィーガンラーメン)は、1日30食限定売切御免となっておりますので、電話予約優先(0774-31-8026)とのこと。絶対食べたい! って人は前もってお電話してみてくださいね!
宝蔵院
住所/宇治市五ケ庄三番割34-4
寺そば(ヴィーガンラーメン)提供日/基本、木曜・金曜・土曜
提供時間/11:00〜14:00(売切御免)
宝蔵院ホームページ