北朝鮮が新型SLBM北極星3を発表
10月3日、北朝鮮が「北極星3」と称する新型の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を公開しました。10月2日に試験発射したもので、今回は金正恩の現地視察は行われていませんでした。
北極星3はこれまでの北極星シリーズとは弾頭形状が全く異なっています。ただしこれは水中発射時に水中抵抗を低減する覆い(シュラウド)を装着したものと推定されます。というのも、2017年に金正恩の現地視察で北極星3号のものと思われるイメージ絵が偶然写っており(わざと見せていた可能性)、その内部構造図が既に判明しているのです。
内部構造図を見る限り、北極星3は丸いシュラウドの中に本来の細長い弾頭が収納されている構成となっています。なお今回の発射試験での発表写真からは弾頭部のシュラウドを外している様子は写っていませんでした。他国の潜水艦発射弾道ミサイルの中には発射直後に弾頭部のシュラウドを横に吹き飛ばして外す方式の物もありますが(例:インド海軍のK-15サガリカ)、北朝鮮の北極星はそれとは異なるタイミングで弾頭部のシュラウドを外すのかもしれません。
北極星3については、大きさは比較できるものが無いので評価が難しいのですが、これまでの北極星シリーズと極端に大きな違いは無いでしょう。固体燃料二段式ロケット+分離弾頭という構成もそのままだと思います。なお今回の発表では潜水艦が写っておらず、固定式の水中発射設備から試験発射した可能性があります。あるいはわざと潜水艦の存在を隠そうとしているのかもしれません。