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渡辺明王将(37)防衛か? 藤井聡太挑戦者(19)最年少五冠達成か? 1月9日、王将戦七番勝負開幕

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 1月9日、10日。静岡県掛川市・掛川城二の丸茶室において第71期ALSOK杯王将戦七番勝負第1局、渡辺明王将(37歳)-藤井聡太竜王(19歳)戦がおこなわれます。

 名人、棋王をあわせ持ち、三冠を保持する渡辺王将。今期防衛を果たせば王将位通算6期、タイトル通算30期となります。

 藤井竜王はリーグ戦で5勝1敗の好成績をあげ、王将位挑戦を決めました。

 19歳での王将位挑戦は史上最年少記録です。

 藤井挑戦者がもし今期七番勝負を制すると、歴代16人目、史上最年少での王将となります。

 また藤井挑戦者が王将位を獲得すれば、竜王、王位、叡王、棋聖とあわせて史上最年少での五冠同時保持となります。

 渡辺王将と藤井挑戦者の過去の対戦成績は渡辺2勝、藤井8勝です。

 今年度の棋聖戦五番勝負は藤井棋聖が3連勝ストレートで防衛を達成しました。

 直近の銀河戦準決勝は渡辺王将が勝っています。

 将棋界ではこれまで三冠と四冠がタイトル戦番勝負で戦った例はありません。文字通りの頂上決戦と言えるでしょう。

 渡辺王将が三冠を堅持するのか。

 それとも藤井挑戦者が四冠に王将位を加えて史上最年少五冠となるのか。

 注目の七番勝負がいよいよ始まります。

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

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