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オプションを破棄された元・中日の投手がその球団と再契約。額面の年俸は100万ドル少ないが…

宇根夏樹ベースボール・ライター
ジョエリー・ロドリゲス(ニューヨーク・ヤンキース)Sep 5, 2021(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 元・中日ドラゴンスのジョエリー・ロドリゲスは、今オフ、数日間だけFA市場に出た。11月7日にニューヨーク・ヤンキースから1年300万ドルの球団オプションを破棄され、その3日後にヤンキースと1年200万ドルの再契約を交わした。

 新たな契約は、破棄された球団オプションより100万ドル少ない。けれども、球団がオプションを破棄する際は50万ドルの解約金を支払う、という取り決めになっていたので、実質的な差は50万ドルだ。解約金と来シーズンの年俸の合計は、今シーズンの年俸250万ドルと変わらない。

 また、新たな契約には、パフォーマンス・ボーナス(出来高)がついている。30イニング、40イニング、50イニング、60イニング、70イニングに達するごとに、ロドリゲスは5万ドルを得る。70イニング以上を投げると計25万ドルなので、解約金と年俸とパフォーマンス・ボーナスを合わせた総額は、275万ドルとなる。この場合でも、破棄された球団オプションと比べると25万ドル少ないが、今シーズンの年俸と比べると25万ドルのアップだ。

 今シーズン、ロドリゲスは52試合に登板し、46.1イニングを投げて防御率4.66を記録した。テキサス・レンジャーズでは31登板(27.1イニング)で防御率5.93ながら、7月29日にジョーイ・ギャロとともにヤンキースへ移ってからは、21登板(19.0イニング)で防御率2.84だった。

 シーズン全体の奪三振率9.13はそう高くないが、ロドリゲスは多くのゴロを打たせる。今シーズンのゴロ率は、ファングラフスによると58.4%。これは、救援40イニング以上の191人中、14番目に高い。スタットキャストによるゴロ率は、60.0%だ。現在の年齢は29歳。11月14日に30歳の誕生日を迎える。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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