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連泊でもリーズナブル! 「暮らすように旅ができる温泉地」5選

高橋一喜温泉ライター/編集者

1泊2日の旅は忙しない。どうせなら連泊をして、ゆっくり時間を過ごしたい。

そういう意味では、情緒のある鄙びた温泉地も捨てがたいが、「暮らすように旅する」が実現できるような都市型の温泉地も魅力的である。簡潔に言うと、市街地に混在した温泉である。

温泉宿のまわりに住宅地が広がっている温泉地には、観光客向けの施設やお店だけでなく、スーパーやコンビニ、商店街、公共施設なども存在する。そのような温泉地であれば、宿は素泊まりにして、リーズナブルに滞在するという選択肢も可能になる。

そこで、今回は「暮らすように旅する」が実現できる連泊向けの温泉地を紹介したい。

湯の川温泉(北海道)

函館の海岸沿いに湧く温泉で、市街地に20弱の温泉宿が点在する。イオンやマックスバリュなど現地調達の店舗も充実。名物のイカ刺しをはじめ海の幸が豊富。海だけでなく、函館が観光スポットにも事欠かないので、バケーションを充実させたい人におすすめ。ただし、源泉かけ流しの宿は約半数なので吟味が必要となる。函館空港から近く、温泉街には路面電車も走る。アクセス面も魅力だ。

帯広温泉(北海道)

帯広駅周辺は、温泉ツウにも評判なモール泉が湧くエリア。源泉かけ流しのビジネスホテルや銭湯なども存在し、鮮度の高い湯を楽しめる。市街地にあるため、観光スポットにもアクセスしやすく、飲食店なども選び放題。名物の豚丼もぜひ味わいたい。温泉銭湯「アサヒ湯」はモール泉の最高傑作。温泉好きなら、ぜひ連泊して近隣の湯めぐりを愉しんでほしい。

赤湯温泉(山形県)

山形新幹線赤湯駅から徒歩15分ほどの距離にある温泉地。旅館や共同浴場が市街地に混在しており、大型スーパーもある。買い物や飲食には困らない。共同浴場の入浴料はなんと100円である(赤湯元湯は200円)。赤湯はラーメンが名物で、店により味や個性が異なる。湯めぐりとラーメンの食べ歩きをするのも楽しい。

伊東温泉(静岡県)

全国屈指の源泉湧出量を誇る東伊豆の名湯。JR伊東駅を中心に広範囲に温泉宿が点在する。源泉かけ流しの宿も多く、共同浴場の湯めぐりも楽しい。東海館をはじめ文化的な観光スポットや飲食店が多いのも魅力である。駅前にはスーパーマーケットがあるほか、飲食店が充実しているので、宿は素泊まりにして、食事は外で地元の海産物などに舌鼓を打つという手もあり。

別府温泉郷(大分県)

「温泉のテーマパーク」ともいえるほど多彩な入浴施設がそろう別府は、街全体が温泉街。特に温泉情緒があるのは、湯煙が立ち上る景観が美しい鉄輪温泉。ホテル、旅館、湯治宿など宿泊施設は400軒ほどにのぼる。都市機能をひと通り備えているため、長期滞在やワーケーションでも困らない。快適な旅をしたいなら「旅館・ホテル」、温泉文化にどっぷりつかりたいなら「湯治宿・民宿系」というように使い分けも可能だ。

高橋一喜|温泉ライター

386日かけて日本一周3016湯を踏破/これまでの温泉入湯数3800超/著書に『日本一周3016湯』『絶景温泉100』(幻冬舎)、『ソロ温泉』(インプレス)/温泉ワーケーションを実行中/2021年1月東京から札幌へ移住/InstagramnoteTwitterなどで温泉情報を発信

温泉ライター/編集者

温泉好きが高じて、会社を辞めて日本一周3016湯をめぐる旅を敢行。これまで入浴した温泉は3800超。ぬる湯とモール泉をこよなく愛する。気軽なひとり温泉旅(ソロ温泉)と温泉地でのワーケーションを好む。著書に『日本一周3016湯』『絶景温泉100』(幻冬舎)、『ソロ温泉』(インプレス)などがある。『マツコの知らない世界』(紅葉温泉の世界)のほか、『有吉ゼミ』『ヒルナンデス!』『マツコ&有吉かりそめ天国』『ミヤネ屋』などメディア出演多数。2021年に東京から札幌に移住。

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