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猫のエイズ:FIV感染がノルウェーで確認、多くは殺処分に

鐙麻樹北欧・国際比較文化ジャーナリスト|ノルウェー国際報道協会理事
外猫のFIV感染拡大はノルウェー各自治体の悩みの種になりつつある(ペイレスイメージズ/アフロ)

ノルウェー最北端にあるフィンマルク県で「猫のエイズ(FIV)」に感染している野良猫が発見され、殺処分された(国営放送局NRK)。

他の猫への感染を防ぐことが難しいため、ノルウェーでは多くが殺処分、または室内飼いで他の猫との接触を完全に断たせることが推奨されている。

猫エイズは人間には感染せず、猫同志の交尾・ケンカによる体液の接触感染が原因とされている。

フィンマルク県には去勢手術されていない猫もおり、今回の野良猫の周辺には他の猫がいたことも確認されている。フィンマルク県の動物保護センターは、他の猫にも感染したことを懸念しており、飼い主すべてに猫エイズの検査をするように呼び掛けている。

ノルウェーでは毎年どこかで猫エイズ感染が確認されており、今年はボードーなど他の場所でも殺処分対策がされた。殺処分には金銭的な費用もかかり、その地域での拡大感染を防ぐため、動物保護センターが行政などに対応を求めることもある。

Text: Asaki Abumi

北欧・国際比較文化ジャーナリスト|ノルウェー国際報道協会理事

あぶみあさき。オスロ在ノルウェー・フィンランド・デンマーク・スウェーデン・アイスランド情報発信16年目。写真家。上智大学フランス語学科卒、オスロ大学大学院メディア学修士課程修了(副専攻:ジェンダー平等学)。2022年 同大学院サマースクール「北欧のジェンダー平等」修了。多言語学習者/ポリグロット(8か国語)。ノルウェー政府の産業推進機関イノベーション・ノルウェーより活動実績表彰。北欧のAI倫理とガバナンス動向。著書『北欧の幸せな社会のつくり方: 10代からの政治と選挙』『ハイヒールを履かない女たち: 北欧・ジェンダー平等先進国の現場から』SNS、note @asakikiki

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