ソトは15年7億6500万ドルの契約を5年後に破棄してFAになるのか。残りは10年4億6000万ドル
12月11日、ニューヨーク・メッツは、ホアン・ソトと15年契約を交わしたことを発表した。ソトは2029年のオフにオプト・アウトする――契約を打ち切る――ことができ、それに対し、メッツはオプト・アウトを無効にする球団オプションを持つ。
ニューヨーク・ポストのジョン・ヘイマンやESPNのジェフ・パッサンらによると、この契約は15年7億6500万ドル(2025~39年)だ。USAトゥディのボブ・ナイテンゲールは、内訳をこう報じている。契約金が7500万ドル。各年俸は、2025~26年が4687万5000ドル、2027年が4250万ドル、2028~29年が再び4687万5000ドル、2030~39年は4600万ドルだ。ソトがオプト・アウトした場合、メッツは2030~39年の各年俸を400万ドル増やし、4600万ドルから5000万ドルにすることで、オプト・アウトを無効にできるという。
これらの報道のとおりだとすると、15年7億6500万ドルの契約は、オプト・アウトできるタイミングの前後、5年3億500万ドル(2025~29年)と10年4億6000万ドル(2030~39年)という見方もできる。
2029年のシーズン終了後、ソトと代理人のスコット・ボラスは、FA市場に出て4億6000万ドルを超える契約を得ることができると判断すれば、オプト・アウトするだろう。その場合、メッツは、5億ドルでソトを引き留めるかどうかを決める。4600万ドル+400万ドル=5000万ドル、5000万ドル×10年=5億ドルだ。
2025~29年のパフォーマンスが素晴らしくても、2030年のシーズン年齢(6月30日時点)が31歳のソトに対し、4億6000万ドルを超える契約を申し出る球団はない気もする。けれども、5年後には相場が上昇している可能性もある。
メジャーリーグにおいて、総額4億ドル以上の契約を最初に得た選手は、マイク・トラウト(ロサンゼルス・エンジェルス)だ。2019年3月に、エンジェルスと12年4億2650万ドル(2019~30年)の延長契約を交わした。
その当時、次のディケイドの前半――2020年代の前半――に総額7億ドル以上の契約を手にする選手が出てくる、と予想した人はいただろうか。それも、1人ではなく2人だ。繰り延べ払いがあるとはいえ、昨オフにエンジェルスからFAになった大谷翔平は、10年7億ドル(2024~33年)の契約でロサンゼルス・ドジャースに入団した。