ノート(51) 厚労省事件に対する検証が始まる 下手な取調べってどんなもの?
~達観編(1)
勾留20日目(続)
取調べ官交代
「検事調べや。すぐに準備してくれるか」
中村孝検事の取調べを終え、午後3時すぎに自殺防止房に戻ると、ほとんど間を置かず、すぐに刑務官が迎えにやってきた。
――中村検事の方で、何か言い忘れたことや聞き忘れたことでもあったのだろうか。
2名の刑務官に挟まれて廊下を歩き、5舎3階から事務棟2階に移動し、「失礼します」と言っていつもの9号室に入った。驚いたことに、そこにいたのは中村検事ではなかった。この日の午前中に面会室で面会し、懲戒処分の告知を受けた最高検の三浦守検事だった。
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