2026年五輪に向けカーリング界はどう動く? 超先取りでオリンピックシーズンのスケジュールを予習する
カナダはニューファンドランド・ラブラドール州セント・ジョンズでは2024年最後のグランドスラム「ナショナル」が開幕し、ロコ・ソラーレ、北海道銀行、フォルティウスら日本勢が健闘中だ。
一方、国内では週明け、12月2日(競技は3日)から稚内市で全農日本ミックスダブルス(以下MD)カーリング選手権が行われる。来年2月に横浜BUNTAI(横浜市)で行われる4人制の日本選手権同様に、2026年ミラノ・コルティナダンペッツォオリンピックの代表選考に関わる重要な大会だ。
ミックスダブルスと4人制、この両日本選手権が今季のピークとなってくる中、オリンピックシーズンである来季のスケジュールが少しずつ見えてきた。
オリンピックに関係してくるものに限って挙げていくが、まずはシーズン序盤に大一番がある。9月に稚内で開催予定の「オリンピック日本代表決定戦」だ。
これは前述の今季のMD、4人制の日本選手権の結果にもよるが、昨季の成績から鑑みると特に女子、MDは開催される可能性がかなり高い。開催される場合は男子はコンサドーレ、女子はSC軽井沢クラブ、MDは上野美優と山口剛史のペア(共にSC,軽井沢クラブ)の出場が内定している。
その9月の日本代表決定戦から逆算する形で、夏には北海道ツアー4大会、どうぎんクラシック(札幌市)、稚内みどりCHALLENGE CUP(稚内市)、アドヴィックスカップ (北見市常呂町)、アルゴグラフィックスカップ(北見市)の日程が組まれる見通しだ。特に“みどチャレ”こと稚内みどりCHALLENGE CUPは五輪代表決定戦直前の同会場での貴重な実戦の場になる。
世界的には9月から例年どおりカナダなど各地でツアーが本格的に始まるが、国内チームの姿勢や編成も今季の結果次第になってくるだろう。
今季、日本が五輪出場枠を獲得できなかった場合、10月の五輪最終予選予備予選、そして12月の五輪最終予選に回らなくてはならない。この2大会は日程のみの発表で開催地はまだ未定だ。
また、11月にはパンコンチネンタル杯が行われるがこの派遣チームについてもまだ決まっていない。
年が明けるといよいよ五輪だが、IOC(国際オリンピック委員会)は過日、ミラノ・コルティナダンペッツォ五輪のスケジュールを発表している。カーリングは2月6日の開会式より一足先にMD予選で開幕する。4人制は開会式後に始まる。
五輪が終わると直後の3月にはMDの日本選手権が青森で開催され、この勝者は4月の世界MD選手権に日本代表ペアとして派遣される。
さらに3月は女子世界選手権、男子世界選手権と続いていくが、この男女日本代表チームについてJCAは今年8月に以下のアナウンスを出している(原文ママ)。
「2026年1月28日までに終了する2025-26シーズンのワールドカーリングチームランキング(WTR)の対象となる大会で獲得したポイントのうち、上位8大会分のポイントの合計値で順位付けをした最上位チームとする。原則として選手の交代は認めない。選考されたチームが日本代表を辞退した場合には、次点のチームを繰り上げる」
そして長いシーズンの追尾を飾る日本選手権は、JCAによると5月か6月に「横浜市・軽井沢町・稚内市・札幌市のいずれかでの開催を調整」とのことだ。2026年5月以降となると1年半も先の話だが、その頃には各選手の去就やチームを取り巻く環境は大きく動いているはずだ。1年半後、五輪経由でアイスに立っている選手は誰だろうか? 今は誰にも予想できない。
ー2025/26シーズンー
◆2025年夏(順序は変更の可能性有り)
どうぎんクラシック(札幌市)
稚内みどりCHALLENGE CUP(稚内市)
アドヴィックスカップ (北見市常呂町)
アルゴグラフィックスカップ(北見市)
◆2025年9月
オリンピック日本代表決定戦(稚内市)
→男子、女子、MD
◆2025年10月17日-
オリンピック最終予選に向けた予備予選(開催地未定)
→日本は五輪出場ポイントが獲得できず、かつ五輪最終予選出場へもポイントが不足した場合に参加
◆2025年11月2日-
パンコンチネンタルカーリング選手権大会
◆2025年12月6日-
五輪最終予選(MDは15日から/開催地未定)
◆2026年2月4日-
ミラノ・コルティナダンペッツォオリンピック(コルティナオリンピック・アイススタジアム)
◆2026年3月2日-
日本MD選手権(青森市)
◆2026年3月14日-
女子世界選手権(カナダ)
◆2026年3月28日-
男子世界選手権(開催地未定)
◆2026年4月18日-
MD世界選手権(開催地未定)
◆2026年5月ないし6月
日本選手権(横浜市、軽井沢町、稚内市、札幌市のいずれか)