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中田英寿と前園真聖の“きずな”、アトランタ五輪時代から続く“ヒデ”と“ゾノ”の幸せな「つながり」

浅野祐介ウォーカープラス編集長
(写真:アフロ)

9月17日、中田英寿がCBOを務める東ハトの新商品発表会で、中田と前園真聖のトークセッションが開催された。

「いろいろなことが起きる今、人との“つながり”を大事にしてほしい、という想いを込めて作られました」と新商品『つながリング』を紹介する中田と前園が握手を交わし、トークセッションがスタート。

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中田「昔からの兄貴分で、20年くらいたつけど、今でも仲間」

前園「普段は握手とかしませんけどね。僕が肩を叩かれるくらいです(笑)」

ふたりのつながりのきっかけは、19年前のアトランタ五輪

中田「そのときに初めてオリンピックのチームに入り、僕が19歳の時ですね。当時は当然、2人部屋だったので、そのときの同部屋がゾノでした」

前園「19歳で来たときから『ゾノ』って呼ばれてました」

お互いの印象は…

中田「今は温厚になりましたけど、当時は、いろんな意味でキャプテンしてましたよ(笑)」

前園「一番下の年代だったのに、まったく物怖じしなくて、ピッチの中でも外で頼もしいし、やってくれるなというのはすぐにわかりました」

当時の写真を振り返り…

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中田「僕は現役の頃に比べると、5キロくらい落ちましたね」

前園「現役のころから4キロくらい増えましたね。お酒をやめたけど、なかなかやせないんだよね」

お酒の世界への誘い…

前園「当時は、よくご飯や飲みに行ったよね」

中田「僕は当時ベルマーレ平塚というチームにいて、それまでまじめな生活を送っていたんですけど、五輪のチームに入って、同部屋がゾノで、『(日本に)帰ったら食事に行こうぜ』と誘ってくれて、いつも5、6人くらいでご飯食べに行ったりしながら。城(彰二)がいたり、いろいろオリンピックのメンバーで、ゾノが一番年上で。社会に出ていくための勉強をさせてもらいました。本当にそれまではビールいっぱいも飲まなかったのに、はじめてお酒というものを覚えさせられて、それもビールじゃなくてワインで。もちろん、20歳をすぎてからですよ。お酒のいい面も悪い面も教えていただきました」

前園「打ち上げで、はじめてワインをすすめました。(酒の世界を)すすめておいて、かたや僕は断酒ですけどね。すすめておいて(苦笑)」

お互いに腹が立ったところは…

前園「別にないんですよ。ただ、同部屋で、性格的にとても細かいし、几帳面だから、服とかも僕はスーツケースから直接出してそのまま着たりしているのに、ヒデはクローゼットにしっかり入れて並べてとやっていて、2日目から僕もやらされるようになりましたから(笑)。そのときは面倒くさかったですけども(笑)、そのおかげで、今はホテルにいってもそうしていますし、そっちのほうが楽ですね、便利。身だしなみはヒデに教えてもらいましたね」

中田「僕は当時からそういうふうにきれいに入れておくのが好きで、最初は言うのはどうかなと思ったけど、まずは言わずに、お母さんのように僕のほうで片付けていました。それから次第にゾノが自分でやるようになって、僕らの部屋が一番きれいでしたね」

当時からのきずな…

中田「あのころの代表は本当におもしろくて、大人数で外に遊びに行くのも、僕はU-17代表からずっと日本代表に行ってましたけど、あのときが一番、チームメートと遊びに行きましたね。それはやっぱり、ゾノが『行こうぜ!』と言ってくれるので。国内、国外いろんなところで行きましたね。合宿中、普通に抜け出してました。当時はまだおおらかな時代だったので、みんなで抜け出して、飲んだくれて、帰ってきて、次の日しっかり練習してと、やってました」

前園「サッカーをやってなければヒデと出会えてなかったし、お互い引退してますけど、チャリティーマッチに呼んでいただいたりとか、サッカーから離れてもサッカーでつながっているところがある」

50歳での断酒は…

前園「この間も食事したときに、日本酒のことをすごく語られていたので、僕は水を飲みながらずっと聞いていましたけど(笑)。語ってください」

中田「ゾノがいろんなことを起こした後に…」

前園「いろんなことって、ひとつしかないですから(苦笑)」

中田「すぐに誘って、一緒にご飯食べたり、その1年後も、誘っても、(お酒は)飲まないんですよ」

前園「一番最初に誘ってくれたのがヒデなんですよ」

中田「ゾノを知っている僕としては、今は(飲まない)と言ってるけど、どうせすぐに飲むだろうと思っていたら、今もまだずっと続いていて、酒を飲まないキャラを作ってるのかなと思うくらいずっと飲まないので、いつになったら飲むのか、今は楽しみにしてますけど」

前園「いつまでって決めてないですし、きっかけを半分探していますよ。僕だって飲みたいですから」

中田「じゃあ、前園さんの50歳を祝って」

前園「50歳?だいぶ先だね。けっこう続くね。がまんしますよ。その時は日本酒とかセレクトしてよ」

中田「セレクトしますよ。記者会見を開いて飲ませますから(笑)。おつまみも…日本酒に合うのを作ります」

アニキへのサポート…

中田「僕もあいかわらず海外行ったり、日本で地方に行ったりしてますけど、へたしたら僕より忙しいですよね」

前園「いやいや基本、僕は日本にいますけど、ヒデはいないからね。どこに行っているか分からないし、だから会おうとしても会えないでしょ。この間、久々に会いましたけど」

中田「この間、2カ月くらい前に『あの日に食事ね』って言ったら、当日、時間すぎてもゾノが来ない。連絡してみたら、案の定、忘れてやがって(笑)」

前園「忘れてない、ちょっと遠回りしてたら…」

中田「こういう人間なんで、いつまでたってもアニキだけど、アニキなんだけど、ちょっとしょうがないアニキだなと思ってサポートしています(笑)」

前園「これからもサポートしてください(笑)」

トークセッション終了後、前園は中田との関係について次のように語った。

「ヒデはあまり日本にいないですからね。頻繁には会っていませんが、先日は一緒に食事もしましたし、今でも“つながって”います」

「引退してからはサッカーの話はあまりしないので、サッカー以外の話、ヒデが海外のいろいろな国に行っているので、彼から『この場所がきれいだったよ』とか『あの国の女性がきれいだったよ』とか、様々な情報を聞いて参考にしています(笑)」

「(お酒は)飲みたいですけど…そういう機会があれば、ヒデに教えてほしいですね。本当に詳しいので、ただ、しつこいんですよ。日本酒に話になると、僕はほとんど聞いてないんですね(笑)。ヒデは日本酒に関して、日本一詳しいんじゃないですかね。でも、本当に彼は昔から何でも突き詰める人間で、サッカーはもちろん、語学なども徹底的に極めていました。僕はまだ断酒中です。タイミングがあれば考えたいです」

「(結婚について)あんなどこにいるか分からない人と一緒にいる女性は大変じゃないですか。全部、自分で何でもできるし、彼以上に何かできる女性は難しいですよ。僕が一番バランス合っているんじゃないですかね、そういう意味じゃないですけど(笑)」

謹慎時、最初に食事に誘ってくれた中田に対し、前園は「感謝」の思いを口にしていた。アトランタ五輪チームでの日本代表選出以来、プライベートでも親交が深く、互いを「ゾノ」「ヒデ」と呼び合う二人。「人との“つながり”を大事に」という中田の言葉どおり、両者の幸せな「つながり」が伝わる時間だった。

ウォーカープラス編集長

編集者/KKベストセラーズで『Street JACK』などファッション誌の編集者として活動し、その後、株式会社フロムワンで雑誌『ワールドサッカーキング』、Webメディア『サッカーキング』 編集長を務めた。現在は株式会社KADOKAWAで『ウォーカープラス』編集長を担当。2022年3月にスタートした無料のプレスリリース配信サービス「PressWalker」では、メディアの観点から全プレスリリースに目を通し、編集記事化の監修も担当。

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