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年越しそばの美味しい食べ方:味の心理学

碓井真史社会心理学者/博士(心理学)/新潟青陵大学大学院 教授/SC
大晦日は年越しそば(写真:GYRO_PHOTOGRAPHY/イメージマート)

■なぜ大晦日には年越しそば?

その歴史、由来は、諸説あるようですね。

鎌倉時代、あるお寺が年を越せない貧しい人々に、そば餅をふるまったことが始まりという説もあります。

細く長いことから長寿を祝うとか、切れやすいことから「今年一年の災厄を断ち切る」など、縁起を担ぐ面もあります。

LINEリサーチによれば、日本人の半数が年越し蕎麦を食べています。

様々な季節の行事が消えていく現代でも、年越しそばの伝統は残っています。

■おいしくそばを食べるコツ

味覚は、舌で感じますが、味は五感を通して感じます。風邪をひいて鼻が詰まると、何を食べても美味しくありませんね。

バラエティー番組で、目隠しし、鼻をつまみ、一口だけ食べ物を口に入れられると何を食べているのかわからないといったゲームもあります。

実験によると、レモンの香りを嗅ぎながら水を飲むと(自分が飲んでいる飲み物からレモンの香りがしていると思えば)、人はレモンの味を感じます。それほど、香りは重要です。

そば粉を使った食べ物も、昔はそば餅(そばがき)のような食べ方しかありませんでしたが、この時にはあまり人気の料理ではなかったようです。今の形のそばになって、そばの人気が高まります。

そばは、香りで食べる食べ物です。

だから、そばはすすります。

すすることで、そばの香りを感じることができて、美味しくおそばが食べられます。恥ずかしがらずに、大いにすすって食べましょう。

おそばをフォークでくるくる巻いて食べても、おいしくないのです。

■一年の終わりに

一年の終わり。年越しそばを食べ、楽しいテレビを家族で見て、この一年を語りましょう。

あなたの語るこの一年が、あなたにとっての一年であり、あなたの人生を作り出します(幸せになるための大晦日の心理学:Yahooニュース個人有料)。

楽しい会話と楽しい食卓こそが、美味しい料理のもとになるでしょう。

社会心理学者/博士(心理学)/新潟青陵大学大学院 教授/SC

1959年東京墨田区下町生まれ。幼稚園中退。日本大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(心理学)。精神科救急受付等を経て、新潟青陵大学大学院臨床心理学研究科教授。新潟市スクールカウンセラー。好物はもんじゃ。専門は社会心理学。テレビ出演:「視点論点」「あさイチ」「めざまし8」「サンデーモーニング」「ミヤネ屋」「NEWS ZERO」「ホンマでっか!?TV」「チコちゃんに叱られる!」など。著書:『あなたが死んだら私は悲しい:心理学者からのいのちのメッセージ』『誰でもいいから殺したかった:追い詰められた青少年の心理』『ふつうの家庭から生まれる犯罪者』等。監修:『よくわかる人間関係の心理学』等。

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