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まるでジェットコースターな5月の気温変化…「今日、何着ればいい?」を気象予報士が解決!

植松愛実気象予報士・防災士・野菜ソムリエ

9日は全国的に日中の気温が20度前後と、天気が回復しているわりにはヒンヤリした空気に包まれています。
5月は「若葉寒(わかばさむ)」といって急に冷える日もあれば、30度を軽く超えるような日もあるなど、とにかく気温の幅が開きやすい時期。
今日何を着れば失敗しないのか、天気予報はどこを見ればいいのか、気象予報士が解説します。

半袖・長袖の境目は25度!だけど…

服装と気温の関係として、最高気温が25度以上ならトップスは半袖、それより低いなら長袖、という目安があります。
だいたいはこれを参考にして、あとは気温が15度以下の時間帯は1枚羽織るものを用意すれば、大きく間違えることはありません。

ただ、人が感じる温度は実際の気温の数字だけでなく、「体感」にも大きく左右されます。

前日差で簡単に「体感」を把握できる!

9日12時の気温分布予想(気象庁HPより)。全国的に20度前後で平年を下回るところが多く、特に関東は前日8日より下がっている。
9日12時の気温分布予想(気象庁HPより)。全国的に20度前後で平年を下回るところが多く、特に関東は前日8日より下がっている。

予想最高気温の数字だけではわからない「体感」を把握するのに便利なのが、前日差です。
「そりゃ前日より気温が低かったら寒く感じるのは当たり前でしょ」と思うかもしれませんが、それだけではありません。

そもそも天気は毎日つかながっているので、前日と当日とで気温が変わるのには理由があります。
たとえば、前日より気温が下がるときは、たいてい北風が入ってくるか、天気が崩れるかです。

そして、北風は「体感」をかなり下げますし、天気が崩れればもちろん日差しがなく「体感」は下がります。
そのため、たとえ最高気温が20度くらいあっても、前日より気温が下がっている場合は上着があると安心です。

25度を超える日は「湿度」も重要

気温が25度を超えるときは、できれば湿度にも注目するのがおすすめ。
というのも、25度を超える場合、湿度によって快適さに大きな差が出てくるためです。
おおむね湿度が50%を超えてくると、不快なむし暑さを感じる人が多くなります。

また、一般的に熱中症で体調を崩す人が増えるのは30度以上の気温ですが、湿度が高い状態だと28度くらいから熱中症とみられる症状で救急搬送される人が増え始めます。
これから25度を超える日が多くなる季節ですが、湿度が高い場合は単に半袖を選ぶだけでなく、首もとや袖口が開いた風通しの良い形の生地や、レーヨンなどサラッとした質感の生地の服を選ぶなど、もう一段階の工夫をしましょう。

気象予報士・防災士・野菜ソムリエ

気象予報士・防災士として講演・執筆を行う傍ら、野菜ソムリエ・食育インストラクター・薬膳マイスターとして出張料理人(一般家庭での作り置き代行)としても活動。NHK・民放各局で気象キャスターを歴任し、報道の現場や防災、気候変動・地球温暖化に関する最新情報にも詳しい。著書に『天気予報活用ハンドブック~四季から読み解く気象災害』(竹下愛実名義・共著)がある。

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