大曲から車で約30分！日帰り入浴もできる山あいの温泉宿にGO！

源泉100%の熱い湯が、深い眠りへといざなう。

大仙市の南西に位置する山あいの町に、歴史ある温泉宿がある。そう、大仙市南外の『岩倉温泉』だ。

雪化粧をした木々や、宿の脇を静かに流れる川のせせらぎ。そんな原風景が都会の喧騒を離れたい方に人気の宿だが、ぶらりと訪れて日帰り入浴もおススメだ。

『岩倉温泉』の歴史を紐解いていくと、1647年には開湯していたという記録がある。そう、歴史の始まりは今から約350年前の江戸時代で、現在のご主人が10代目にあたるそうだ。そんな由緒ある温泉宿に足を踏み入れると『日本秘湯を守る会』の提灯と、親切な女将さんが迎えてくれた。

この『日本秘湯を守る会』とは、全国にある小さな集落の温泉宿が集まり創立された組織で、現在大仙市内では強首温泉の『樅峰苑（しょうほうえん）』も名を連ねている。

体の芯まで温まる名湯！源泉100％の熱い湯は心身の不調を癒す！

おお、熱い。寒さが厳しいこの季節、熱いお湯が体にも心にも染み渡る。浴槽にどっぷりと浸かりながら、すっかり極楽気分だ。

私の体をポカポカにするこのお湯は、100％源泉かけ流し。つまり加水加温や消毒などをしていない、超ナチュラルなお湯ということだ。効能は高血圧症や神経痛、骨折など。……って、血圧高めで昨年左腕も骨折した私にはもってこいだ。ちなみに、この立ち込める湯気にはリラックス効果もあるそうだ。

客室に広がるノスタルジックな和の空間！歴史ある山あいの温泉は宿泊もおススメ！

ぶらり日帰り入浴も魅力の『岩倉温泉』だが、宿泊者が過ごす部屋も気になるところ。現れたのはどこか懐かしい雰囲気を保ちつつ、しっかりと掃除が行き届いた和の空間だ。

窓の向こうに見える川の音。温泉と共に楽しめる秋田の郷土料理や地酒。ここでは少しだけ日々の慌ただしい生活から離れて、のんびりとした時間を過ごすことができそうだ。

長い歴史をもつこの『深い眠りの湯』だが、同じ大仙市民にも関わらず私がその存在を知ったのは、つい最近である。そんな無知な顔を引っ提げて、ぶらりとこの古き良き宿を訪れた私だが、ご主人も女将さんも親切に接してくれたのが印象的だ。

温泉の温かさ、そしてこの温泉を守り続けるご夫婦の温かさ。夏の始まりには蛍も飛び交うこの長閑な温泉宿は、これからも歴史を紡ぎ、訪れた者を深い眠りへといざなう。