梅雨前線の北上遅れ 九州から関東の梅雨入りは今月10日以降か
6月上旬は西・東日本の梅雨入り時期です。しかし、今年はいつもの年よりも遅れる可能性が高くなっています。
この先しばらくの間、梅雨前線は沖縄付近に停滞するため、西・東日本では晴れの日が続く見込みです。
梅雨前線が本州付近に近づくのは今月10日以降とみられ、そのころに梅雨入りする可能性があります。梅雨前線の活動が活発になった場合は梅雨入り直後に大雨となるおそれがあります。
走り梅雨の5月
5月は全国的に平年を上回る降水量となりました。東京の降水量は201.5ミリに達し、平年の6月よりも雨が多くなったのです。
梅雨入りは遅れる傾向にありますが、早々と梅雨らしい天気がやってきたようです。
梅雨入りの天気図
今後、梅雨前線はどのように動くのか、5日間平均図をみてみましょう。
この先7日(金)頃にかけては、梅雨前線が沖縄付近に停滞し、本州付近は優勢な高気圧に覆われる見込みです。6月の日差しは強いですが、乾いた空気に覆われるため、不快な暑さはなさそうです。
その後10日(月)頃からは梅雨前線が本州付近まで北上するため、九州から関東地方の各地で梅雨入りする見通しです。
梅雨入り直後に大雨も
昨年(2023年)は梅雨入りして4日後に、高知県、和歌山県、奈良県、三重県、愛知県、静岡県の6県で線状降水帯が発生しました。台風2号の影響もありましたが、静岡県では一日で約500ミリの雨が降り、記録的な大雨となりました。
梅雨前線が本州付近まで北上すると、湿った空気の勢いが増すため、一段と雨が強く降るようになります。
この先の降水量予想図をみても、梅雨前線の北上に伴って、降水域が本州に近づくことがわかります。また、濃い青色は降水量が多くなる場所を示しています。
今月10日以降、梅雨前線の活動が活発になる可能性があり、大雨に注意が必要です。
【参考資料】
気象庁:2週間気温予報解説資料、2024年6月2日