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台風1号発生 28日~31日頃に日本の南海上を北上する予想

片山由紀子気象予報士/ウェザーマップ所属
台風1号の進路予想図(5月26日午後3時現在)、ウェザーマップ作画

 26日午前9時、フィリピンで台風1号が発生しました。台風1号は発達しながら北上し、29日(水)には沖縄県の大東島地方にかなり近づく見込みです。その後は、伊豆諸島付近を進む可能性が高くなっています。

 台風が予報円の北側を進んだ場合、30日(木)~31日(金)頃は東海や関東地方で、雨や風が強まるおそれがあります。

今年最初の台風が今年初めて日本に接近する

 例年、6月頃から日本に接近する台風が増え始めます。そのころには3個~4個程度の台風が発生していますが、今年は例年と比べて2か月以上遅い台風1号の発生です。

 大きなエルニーニョ現象のあとは台風の発生が遅れることが知られていて、今年は2016年以来8年ぶりに、かなり遅い発生となりました。

台風1号の発生を月別にまとめたグラフ(1951年~2023年)、筆者作成
台風1号の発生を月別にまとめたグラフ(1951年~2023年)、筆者作成

近年、日本に接近する台風1号が増加

 もうひとつ言えることは日本に近づく台風1号があることです。普通、台風1号は寒い時期に発生することが多いため、日本に影響することはほとんどありません。

 でも、調べてみると、2000年頃から台風1号の発生が遅い年を中心に、日本に近づくことが多くなっているようです。それはなぜなのか、よくわかりません。

 過去、日本に接近した台風1号の進路は沖縄と小笠原諸島の2つに分けることができます。

過去(1951年~2023年)沖縄に接近した台風1号、筆者作成
過去(1951年~2023年)沖縄に接近した台風1号、筆者作成

過去(1951年~2023年)小笠原諸島に接近した台風1号、筆者作成
過去(1951年~2023年)小笠原諸島に接近した台風1号、筆者作成

 きょう(26日)発生した台風1号は今後、太平洋高気圧の縁に沿って北上するでしょう。そのため、湿った空気の流れが強まり、九州から関東地方にかけての太平洋側では大雨になりやすい見込みです。

 また、沖縄県の大東島地方では28日からうねりを伴い波が高くなるでしょう。台風の接近に備えてください。

【参考資料】

気象庁ホームページ:台風情報

気象庁ホームページ:過去の台風資料

沖縄気象台:令和6年台風第1号に関する沖縄地方気象情報(第1号)、2024年5月26日発表

気象予報士/ウェザーマップ所属

民放キー局で、異常気象の解説から天気予報の原稿まで幅広く天気情報を担当する。一日一日、天気の出来事を書き留めた天気ノートは128冊になる。365日の天気の足あとから見えるもの、日常の天気から世界の気象情報まで、天気を知って、活用する楽しみを伝えたい。著作に『わたしたちも受験生だった 気象予報士この仕事で生きていく』(遊タイム出版/共著)など。

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