【子どもが失敗したとき掛ける言葉】中学受験・スポーツの試合・音楽の発表会・昇級試験など
中学受験の本番や模擬試験・スポーツの試合・音楽の発表会・習い事の昇級試験などで子どもが失敗したとき、どんな言葉を掛ければいいのでしょうか?
こういうとき、否定的に責めたり一方的に正論を押しつけたりする親はけっこう多いです。例えば次のような感じです。
●いざ本番というときに弱いんだよね。がっかりだよ
●ちょっと油断しすぎてたんじゃない?考えが甘かったよね
●ちゃんと反省しなきゃダメだよ
●うっかりミスが多いんだよね。もっと日頃の生活からして慎重に行動しないと
●努力が足りないからじゃないか。がんばるって言っても口ばっかりだったし…。リベンジのために今までの倍はがんばらないと
特に、
1,子どもを自分の自己実現の手段にしてしまっている親
2,子どもの失敗イコール自分への評価が下がることと感じている親
などはそうなりがちです。
そういう人は教育虐待に走りがちなので、ちょっとでも心当たりがある人は気をつけてほしいと思います。
反省していないように見えても反省している
また、「子どもが失敗してもヘラヘラしているので頭にきた。何も反省してないようだ」という声を聞いたこともありますので、親には子どもが反省していないように見えて、よけい頭にくることも多いようです。
でも、私の経験からいいますと、こういう否定的に責める言い方はやめたほうがいいと思います。なぜかというとほとんどの場合子どもにとって苦痛なだけで、こういう否定的な言葉で子どものやる気を高めることはできないからです。
それに、実は子どもは子どもなりにけっこう反省しているものなのです。反省してないように見えるのは大人より演技が下手だからという面もあると思います。大人はこういうときどう振る舞えばいいか知っていますが、子どもはまだ知らないのです。
また、悔しさや恥ずかしい気持ちを周りに知られたくないため、平気を装ったりいつも以上にヘラヘラしたりする子もいます。ですから、反省していないように見えてもそれでキレたりしないでください。
気持ちに寄り添って共感する言葉を掛けよう
では、どういう言葉を掛ければいいのでしょうか?それは、本人の気持ちに寄り添ってその気持ちに共感する言葉です。例えば、子ども自身が悔しくて残念と感じているなら次のような言葉です。
●悔しいよね。お母さんも同じ気持ちだよ。でも、あなたがチャレンジしたことがお母さんはうれしかったよ。
●残念だったね。だけど、自分なりにがんばったんだし、お父さんはそれで十分だと思うよ。
子どもが自ら気持ちを話してくれる場合も、たっぷり共感的に聞くようにしましょう。そうすれば、子どもは溜まっていたものを吐き出すことができてすっきりします。
また、自分の言葉を自分の耳で聞くことで、もやもやしていた気持ちを客観的に整理することができるようになります。
親としては励ましたりアドバイスしたりしたくなると思いますが、それは子どもの話を十分聞いてからにしましょう。
十分聞く前にいきなり励ましたりアドバイスしたりすると、子どもは「自分の話は聞いてもらえない。お説教された」と感じる可能性があります。
放っておいてほしい子もいる
ただし、子どもによっては放っておいてほしいと感じる子もいます。その場合は声を掛けずにそっと見守りましょう。ただし、目は離さないで。
声を掛けるかそっと見守るか、その判断はとても難しく一般化やマニュアル化はできない微妙なものです。その子の気質、親子関係のあり方、それまでの経緯によっても違ってきます。
それらを踏まえながらも、何より大事なのはそのときの子どもの心情です。ですから、子どもの様子をよく観察しながら親が総合的に判断することが大切です。
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