王者の願望!素朴な魅力と意外な一面【田中恒成インタビュー 後編】
今月16日、WBO世界フライ級チャンピオン「田中恒成(23歳)」が、元WBA&IBF世界ライトフライ級統一チャンピオンで、現WBOフライ級4位「田口良一(32歳)」と岐阜メモリアルセンターで対戦する。
名古屋を拠点とする田中に単独インタビューを行なった。
チャンピオンになっても満たされない 田中恒成インタビュー【前編】
前半では、田口良一との試合から、将来的にどこまで階級をあげるか、学生時代のライバルについて話を聞いた。
後半では田中のプライベートにも、踏み込んでインタビューした。
恋愛に興味はあるが・・・
ーーー休みの日は何してるの?
田中:一人暮らしになってから、週に10個ぐらいドラマを観ます。全部録画して。
ーーープライベートな事だけど、恋人とかいるの?
田中:いないです。
ーーーあまり興味はない?
田中:いや、めちゃくちゃ興味あります(笑)
ーーー3階級制覇したら、すごくモテそうだけど。
田中:高校を卒業してからずっといません。頑張っているんですけど、現実は甘くないです。
ーーーどう頑張っているの?(笑)
田中:ずっと欲しいなと思っていますけど、なかなかうまくいってないです。
ーーー立場もあるからね。女の子も、3階級制覇したチャンピオンとなると、ちょっとびびっちゃうよね。
田中:そういうのもあるかもしれないですね。でも、恋愛にそんなの関係ないですね。
ーーーどういう人がタイプ?
田中:タイプも分からなくなってます。今までは好きな子をなぞって、こういう子がいいなって思ってたんですけど。
ーーー芸能人で好きな人とかはいる?
田中:好きな顔の女性なら、北川景子さん。
ーーー綺麗だもんね。じゃあ次の試合は、北川景子さんにちょっと来てもらいたいね。
田中:いや、そういうのはちょっと恥ずかしいです。実際会った時に、対応に困っちゃいますよ。
戦うことも考えたりするのは井岡選手
ーーーファンの方に、田中選手に質問はありますかと言ったら、どこまで階級を上げるかって質問があったけど、バンタム級も考えてる?
田中:考えています。4階級目については、来年チャレンジしたいと思います。
ーーーなるほど。じゃあ今年はフライ級でやるけど、スーパーフライ級も視野に入れてる?
田中:スーパーフライは、今の時点で考えていますね。
ーーー国内の選手で意識する選手とかはいる?例えば、井上尚弥選手とか、村田諒太とか、他にも色々な選手がいるけど。
田中:試合を欠かさず見ようと思うのは、井上尚弥選手。あと、かっこいいなと思ったり、戦うことも考えたりするのは井岡選手。
ーーー井上選手と井岡選手か〜その2人との試合は見たいね。
田中:井岡選手は、すごく変わりましたし強いですよね。
ーーー井岡選手は、スーパーフライ級やってるけど、将来的には戦う可能性もあるとは思う。じゃあ自分の中で、井岡選手と井上選手は、ちょっと別格というか、特別?
田中:井岡選手と井上選手は、同じには見ていないです。けど、井岡選手は、自分も来年には上げるつもりなので、同じ階級になる選手として、対戦相手として見ている面もあります。
でも、あれだけ実績があって強い井岡選手が俺にどう思うかは別として、俺は、やりたいなという気持ちはあります。
ーーー来年階級を上げて、戦う可能性十分あるよね。井岡選手も、ミニマム級から上げてきて、どんどん階級をアップしてるじゃない。井上選手もライトフライがスタートだからね。
田中:アマチュアからやって若いときに結果を残すと、そういう結果になりますよね。体ができていない状態でチャンピオンになると、階級を上げていく事になります。
ーーー確かに、みんなどんどん上げていってるよね。僕みたいに、おじさんになってからチャンピオンになると、そんなに体も成長しない。たぶん20代中頃までは、体も成長していく。でも後半頃から、体はそんなに大きくならない。
田中:複数階級は、やっぱり今後も増えていきますよね。
パッキャオ、メイウェザークラスを目指す
ーーー確かに。今年の目標とかはある?
田中:ここ最近はずっと年2試合なので、今年は年間3試合やりたいですね。
ーーー何歳までボクシングをやりたいとか、考えたりする?
田中:できるだけ長くやりたいですね。自分が思い描く目標だったり夢だったり、そういうのにまだまだ、程遠すぎるぐらいなので。もっともっと時間がかかるだろうし、そういうのを考えると、一線でやれるところまでやりたいです。
ーーーじゃあ、最終的には、パッキャオ、メイウェザークラスを目指すとか、そういうレベルまでいきたい?
田中:はい!目指すのは自由ですよね。
ーーー24歳なのに無敗で3階級制覇してるんだよ。彼らだって、若い時にそこまで実績を出していないからね。3階級制覇してチャンピオンなのに、全然自信がなさそうというか。
田中:なんか、納得行かないんですよね。自信がない事もないですけど、年間表彰とか行くと、肩身が狭くなりますからね。
ーーーいや、考えてみてよ。3階級を、24歳でもう制覇してる。
田中:本当にそう思いますか?
ーーー思う。僕は、初防衛戦で負けちゃったんで。
田中:いや、そんなのは関係ないです。
ーーーだからどんなボクサーでも、一目置いてると思うよ。だから、もっと評価されるべきだと思う。例えばメディアの力だったり、周りの協力体制でも変わってくるからね。
田中:そうやって覚えてくれたらうれしいです。けど、本当に強ければ、そういうのも絶対付いてくると思ってます。なので、まだまだだな〜と思ってやっています。
階級を上げたら井岡さん、シーサケット、ニエテスが標的
ーーー畑中ジムを選んだ事には、何か理由があるの?
田中:畑中ジムを選んだ理由は、畑中会長にすごく世話になったのと、会長が好きだったからです。
ーーーここで、ボクシングをやってたの?
田中:いや、アマチュアのジムでやっていたんですが、たまにスパーに来させてもらったり、試合にはいつも来てくれたりしてました。ずっと、お世話になっています。他の選択肢は、なかったです。
ーーーそうなんだ。もう決まっていたんだね。
田中:プロになるなら。
ーーーなるほど。あと、田中チャンプの同学年で、近い階級には個性的なメンツがそろっているけど、プロのリングで最も対戦したい選手と、したくない選手はいる?
田中:いや、どちらもいないですね。
ーーーあと将来的に、井上尚弥選手と対戦したいとか、勝つ自信がある?
田中:対戦したいですね。勝つ自信はゼロに近いですが。
ーーーそんなこと言わないで(笑)。じゃあ、スーパーフライ級に上がったら、戦ってみたい選手はいる?
田中:それは、いっぱいいますね。
ーーー先日、井岡選手に勝って、チャンピオンになったドニー・ニエテスとか?
田中:ニエテス、井岡さん。シーサケット・ソー・ルンヴィサイとかですね。シーサケットとはスパーリングをやってますが。
ーーーシーサケットは、どうだった?
田中:シーサケットは、強かったですけど体が小さかったですね。体の強さとかを感じたわけでもないです。でも、普通に見て6対4で負けていますね。
ーーー木村翔選手に取材したら、シーサケットとやったらめちゃくちゃパンチが強かったというのは言ってたけど、感じた?
田中:特別には感じなかったです。
でもパンチが強いのは間違いないんですけど、他にも強い選手はたくさんいるので。でも、連打の回転とかが速くて、普通に強かったです。
普通にやっていたら、5階級はいく
ーーー日本人初、世界最速で4階級制覇というのは意識する?
田中:いや、何戦目が最速なのかも知らないです。
ーーー分かりました。5階級制覇が目標?
田中:全然、目標じゃないです(笑)
ーーーそうなんだ、適当だね(笑)
田中:でも最初に言ったのが、5戦目でチャンピオンになったので、5階級制覇!普通にやっていたら、5階級はいくと思うんですよ。
ーーーなるほど。今日はありがとうございました。試合頑張って!
田中:はい。頑張ります!