今”森保ジャパン”の23人を”国内組”だけで組んだらどうなるのか。
日本代表は11月に二次予選の最初の2試合を戦います。そして年明けには4年に一度のアジアカップが待っていますが、森保一監督は可能な限りフルメンバーでアジアを獲りに行くでしょう。その一方で、今のうちにフレッシュなメンバーを入れていかないと、メンバー固定が後々の先細りにつながるリスクもあります。
そこでイメージアップも含めて、テーマを設定して筆者なりに日本代表の23人を選びたいと思います。1つ目はシーズンも終盤に差し掛かったJリーグの”国内組”に限定した選考です。
ベスト11などは年間を通してのパフォーマンスやゴール、アシスト数、クラブの成績も関わってきますが、今回は日本代表という基準だけで選びたいと思います。イメージとしてはE−1選手権に挑むような構成にはなりますが、この1、2ヶ月の評価を色濃くしました。
GKは現在の”森保ジャパン”でファーストチョイスとも言える大迫敬介(サンフレッチェ広島)を筆頭に、前回も招集された前川黛也(ヴィッセル神戸)とJリーグでの総合的なパフォーマンスが高い朴一圭(サガン鳥栖)の3人にしました。正直、前回追加の小島亨介(新潟)も含めて、何人か迷った選手もいますが、守備範囲、ビルドアップ、セービングなど、バランスは良いと思います。
フィールドは首位の神戸から山川哲史、初瀬亮、佐々木大樹、大迫勇也の4人、シーズン後半で好調というか、本来のチーム力を取り戻した川崎フロンターレから山根視来、橘田健人、脇阪泰斗の3人を選ぶ形となりました。特にこの数試合、橘田のパフォーマンスというのは目を引きます。残念ながらタイトルの可能性が消えてしまった鹿島アントラーズからも、安定して個人のパフォーマンスが高い植田直通と樋口雄太をチョイスしています。
首位の神戸を追いかける横浜F・マリノスは渡辺皓太、アジア王者でもある浦和レッズはボランチから”森保ジャパン”の常連になりつつある伊藤敦樹だけとなりましたが、ポテンシャル的に候補になりる選手は数多くいます。ただ、マリノスと浦和は個でスペシャルだったり、安定したパフォーマンスを出しているのが外国人選手であることと、怪我人の多さが今回の選出を難しくしました。これが時期が違えば、また違った選考になっていたかもしれません。
現在12位で、ようやくJ1残留を確定させたサガン鳥栖からGKの朴に加えて河原創と長沼洋一を選んでいますが、主力に外国人選手がいない中で、ある意味”国産イレブン”が頑張っている状況もあります。また河原は運動量とキックレンジの広さ、長沼は縦の仕掛けとフィニッシュで決め切るというスペシャルティがあるので、代表レベルでも期待が持てます。
名古屋グランパスからは代表経験もある森下龍矢と藤井陽也、広島からはGKの大迫に加えて怪我から復帰してきた満田誠、そして日本人ではJリーグ最強レベルの対人の強さを見せている荒木隼人を選んでいます。満田に関しては広島でボランチですが、”森保ジャパン”なので4ー1ー4ー1(4ー3ー3)になった場合、インサイドハーフで輝けるでしょう。それは川崎の脇阪にも言えます。
あとは伊藤と同じく”森保ジャパン”の貴重な”国内組”である毎熊晟矢(セレッソ大阪)とルヴァン杯の決勝に進出したアビスパ福岡からFWも二列目もできる山岸祐也、天皇杯のファイナリストである柏レイソルからはパリ五輪世代のエースである細谷真大を選んでいます。
各ポジションで個性を発揮しつつ、4ー2ー3ー1と4ー1ー4ー1(4ー3ー3)さらには3バックにも対応できるメンバー構成ですが、良い意味で難しいのはセットプレーのキッカーです。”両きき”の初瀬をはじめ12アシストの多くをCKあからあげている樋口、さらに脇阪、さらに運動量がフォーカスされる河原も優秀なキッカーです。
実際は二次予選、アジアカップともに海外組も招集の制約がないので、23人のうちかなりの人数が海外組になるでしょうが、この中から伊藤や毎熊、大迫の他に一人でも二人でも入ってきたら、長いシーズン見守ってきたJリーグのファンのテンションも上がるのかなと思います。