露天風呂に憧れるけど虫はNG・・・「ソロ温泉」の宿選びで失敗しない5つのポイント
「ひとりで温泉に行くにはどこがいいですか?」
ソロ温泉の初心者から、このような質問をよくされる。
温泉に興味をもってもらえるのはうれしいが、正直に言うと、少し困る。なぜなら、人によってソロ温泉に求めるものが違うからだ。だから「ここがおすすめ!」と迂闊に紹介するわけにもいかない。
知り合いの女性が「お湯の質にはこだわりたい」と言うので、山の中の鄙びた宿をおすすめしたら、「虫が出るような場所は絶対NG!」と言われ、閉口したこともある。
ソロ温泉の温泉地や宿を決める際は、何を重視しているか、前もって自分自身に「取材」することが大切である。
あなたが宿に求める条件は何だろうか?
温泉地にも「個性」がある
ひと口で温泉といっても千差万別。温泉地(温泉施設)には個性がある。海の温泉地と山の温泉地とでは、まったく雰囲気が異なる。人によって好みも分かれるだろう。
また、にぎやかな温泉街と山深い地にある静かな温泉地とでは、現地での過ごし方も変わってくる。
さらには、「温泉の質さえよければ宿はボロくてもかまわない」という人もいれば、「温泉も大切だけれど建物や設備がキレイであることが絶対条件」という人もいる。
「せっかく温泉に行くのだから多少値が張っても高級旅館に泊まりたい」という人もいれば、「ひとりだし、多少鄙びていても格安の宿がいい」という人もいるだろう。
したがって、相手の趣向やニーズを無視して温泉をすすめると、がっかりされてしまうことがあるのだ。
ひとり旅の「耐性レベル」
悩ましい点がもうひとつある。ひとり旅の「耐性レベル」がそれぞれ異なることだ。つまり、ひとり旅というシチュエーションをどの程度許容できるかは、その人の経験値や性格によって差がある。
ひとり旅に慣れている人であれば、徒歩でしかアクセスできない山の中の一軒宿のような、少々ディープな温泉でもよろこんでもらえる。
反対に、ひとり旅は初めてという人であれば、飲食店やお土産屋さんが並ぶ温泉街などのように、あまり孤独を感じすぎないポピュラーな温泉が適しているかもしれない。
たとえば、関東近辺であれば、草津温泉、熱海温泉、伊東温泉、野沢温泉、渋温泉などが候補に挙がるだろう。
自分のニーズを把握する
あなたは、どんな温泉を求めているだろうか。どのくらいのレベルが自分に合っているだろうか。
まずは自分が何を求めているか、自分自身のニーズを把握しておこう。案外、自分でもわかっていないことがあるかもしれない。
最低でも、次の5項目を自分で整理しておけば、候補の温泉地を絞りやすくなるだろう。
①予算の許容範囲はどれくらいか?
②温泉の質優先か? 快適さ優先か?
③食事に求めるものは?(地物を使った料理? コンビニ飯でもいい?)
④理想のロケーションは?(海、山? 賑やか、静か?)
⑤交通手段は?(公共交通機関オンリー? 車移動?)
これらの視点から自分のニーズを把握しておけば、ネットや口コミなどの情報に惑わされずに済む。
たとえば、知人からおすすめの温泉を紹介されたときは要注意。その人とは旅の価値観や重視するポイントが異なる場合がある。
このような場合、「どの点がよかったか(設備や温泉、料理など)」を具体的に尋ねるようにしよう。そうすれば、自分好みの温泉かどうかイメージがつきやすい。
「こんなはずではなかった・・・」と後悔しないように、自分のニーズを把握してから宿選びをすることをおすすめする。