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【京都市北区】直販やから安くて新鮮! 洛北の農家さんらが新鮮な京野菜や加工品などを持ち寄り小さな朝市

HOTSUU地域ニュースサイト号外NETライター(京都市)

 10年ぶりに訪れた大宮交通公園でした。乗り物のオブジェが立ち並んでいたイメージがあったのですが、雰囲気が一新されていました。 新しくできた貸しスペース「杜の家」の前には、コカブ、すぐき、白菜、小松菜、大根、土ネギ、ニンジン、土ブロッコリーといった、その日の朝採れたばかりの京野菜始め、ほんとに瑞々しい野菜たちが並んでいます。

京野菜始め、ほんとに瑞々しい野菜たち
京野菜始め、ほんとに瑞々しい野菜たち

 京都市北区の上賀茂・西賀茂地域の農家さんらが新鮮な野菜やそれを利用した加工品などを持ち寄り、現在は月1回のペースで「小さな朝市」を始めています。2021年12月28日、その2回目で今年最後となる市を訪ねてみました。

「小さな朝市」
「小さな朝市」

 公園のご近所の自宅で柚子ちりめんやちりめん山椒などとともに、手作り菓子を製造し、露店のみで販売している「菓心」さんの紫芋のマフィンや芋羊羹、お芋のチーズケーキなどもありました。これがまた、市販の菓子とは違って、自然の優しい甘みがふわっと伝わってくる美味しさでした。

自然の優しい甘みがふわっと伝わってくる
自然の優しい甘みがふわっと伝わってくる

 近所の農家の梅垣さんは、「地域で直販をさせてもらえる場ができて嬉しい。利益も直接取れるし、その分安くみなさんに提供できます」と言います。実際に並んでいる野菜類は街中に比べてもめちゃめちゃ安いです。

新鮮な野菜
新鮮な野菜

 御園橋の「前田農園」(外部リンク)の大将も、「普段は家の前で直販しとるけど、こうやって地域の農家が集まってやれる市があるとええ。毎月に何回か定期的に日を決めて宣伝もしてもろて、開催できるようになるとええんやが」と期待を寄せています。この日は、地元の人たちによって豚汁と突きたてのお餅が振舞われました。

豚汁と突きたてのお餅が振舞われました。
豚汁と突きたてのお餅が振舞われました。

 プロデュースしたのは、商店街活性・空家活用・環境再生・地域福祉など、様々な地域課題解決のためのワクワクするプロジェクトを始めている「合同会社洛北社中」の人たち。大宮交通公園で管理人もしている十塚 悠さんが代表を務め、新大宮商店街の役員をしている平元俊一さんと創業しました。十塚さんは、「共感できる仲間達と自分たちの村(小さな社会)をつくって、家族とのんびりと暮らしながらもやりたいビジネスや遊びがあるときにはスグに仲間とともに全力で取り組める。そんな環境で生き続けたい」と話します。

平元さんと十塚さん
平元さんと十塚さん

 洛北社中では、新大宮商店街や大宮交通公園周辺の店舗や農家、行政機関など、地域の人たちが日常的に利用する「生活の場」で、「みまもりあいアプリ」を情報発信やファン獲得などに利用してもらい、みんなで認知症の方や子ども達をみまもりあえる地域づくりをする「みまもりあいプロジェクト」などにも取り組んでいます。

大宮交通公園のベンチやオブジェ
大宮交通公園のベンチやオブジェ

 会場となった大宮交通公園は、2021年4月1日に園内施設の老朽化や、公園の一部に北消防署が移転することを契機に、京都市が事業者を公募し、大和リース京都支店グループによって再整備されました。コミュニティールームや市内の道路を再現した交通道路、自転車広場、廃材を利用したオブジェやベンチなどが設置された森や、豊臣秀吉が整備した御土居跡に登れる回遊路なども整備されています。

豊臣秀吉が整備した御土居跡
豊臣秀吉が整備した御土居跡

 事業には地元住民もかかわり、杜の家の室内には、公園整備で出た廃材などを薪にした暖炉なども設置されています。同公園では小さな朝市が毎月開催される他、森の絵本カフェや自転車教室なども行われています。開催日時などはホームページなどでチェックしてみてください!

公園整備で出た廃材などを薪にした暖炉
公園整備で出た廃材などを薪にした暖炉

大宮交通公園(外部リンク) 京都市北区大宮西脇台町17-1

地域ニュースサイト号外NETライター(京都市)

 「YAHOO!ニュース ベストエキスパート2024 地域クリエーター部門 特別賞」を受賞 京都をこよなく愛する地域ニュースサイト号外NETの京都市担当タウンクライヤ―です。四国から大阪の元地方紙記者。観光ガイドをしながら京都時空観光案内2024(観光ガイドのための京都案内マニュアル)全19巻や「やさぐれ坊主京を創る 前田玄以の生涯」(京都文学賞一次審査通過)はじめ、京都を題材にした小説なども執筆しています。

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