名古屋市西区にひっそりと佇む「喫茶ステンド」は、外から見るとレンガと街灯が特徴的な、一見普通の喫茶店です。しかし、一歩足を踏み入れると、そこは別世界。美しいステンドグラスが彩る店内は、まるでアンティークショップのように、歴史の重みを感じさせる空間が広がります。店内に置かれたテーブルや椅子、照明や小物に至るまで、すべてが丁寧に選ばれたアンティークで統一されており、その雰囲気は訪れる人々を魅了してやみません。

「喫茶ステンド」は、まさに常連さんだけの隠れ家といっても過言ではありませんが、その魅力を知れば知るほど、ぜひとも多くの人に訪れてほしいと感じさせる素敵な場所です。

創業から40年あまり経つ老舗で、明治のようなお洒落でレトロな雰囲気を漂わせています。木の香りが漂う店内は、まるで時間が止まったかのように静かで、落ち着いた空気が流れています。アンティーク家具が至るところに配置されており、暗めの照明が窓から差し込む柔らかな光を引き立て、その光がステンドグラスを通して幻想的な雰囲気を醸し出しています。フェイクではないのがとても貴重だと感じました。

窓際にもタイプライターなどの小物が並んでいます。

浄心駅から北東に進んだところに位置するこの喫茶店。筆者もたまたま地図でこの店を発見し訪問してみましたが、隠れた名店に出会えたと感じています。

筆者が訪れたのは午前10時頃でしたが、次々と常連さんが来店し、近くのサラリーマンも訪れていました。常連さんが集うこの場所は、まさに地元の人々に愛される憩いの場となっています。店内には年代物の調度品が点在しており、その一つ一つが店の歴史を物語っています。特に天井に吊るされたランプは、現代にはないデザインで、その時代の風情を感じさせます。そして、この喫茶店の象徴ともいえるステンドグラスは、一見の価値があります。オーナーのコレクションであるこれらのアンティークは、まさに博物館級。どれもが手入れが行き届いており、愛情を持って大切にされていることが伝わってきます。

今回、筆者はモーニングセット（8:00～11:00提供）をいただき、香り高いアイスコーヒー370円（税込み）と共にトースト（無料）を楽しみました。トーストには定番のバターやジャムを選ぶことができ、さらに100円（税込み）追加でハムエッグを楽しむこともできます。昔懐かしい雰囲気に包まれながら、ゆったりとコーヒーを飲む時間は、まるで時間が止まったかのような感覚に陥ります。普段、忙しい日々を過ごす人々にとって、こういった場所でリフレッシュすることは必要不可欠だと感じました。筆者も、日常のストレスから解放されたような気分になりました。

「喫茶ステンド」は、ただコーヒーを楽しむ場所ではなく、空間そのものを楽しむことができる、特別な喫茶店です。訪れるたびに新たな発見があり、心が癒されるこの場所で、ぜひ皆さんもゆったりとしたひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。