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こんなに悪いプレーの錦織圭は見たことがない! 何が起こったのか?(テニス最終戦・ATPファイナルズ)

神仁司ITWA国際テニスライター協会メンバー、フォトジャーナリスト
ATPファイナルズのラウンドロビン第2戦で、いいところなく敗れた錦織。準決勝進出がかかる第3戦までにしっかり修正できるか注目したい(写真/神 仁司)
ATPファイナルズのラウンドロビン第2戦で、いいところなく敗れた錦織。準決勝進出がかかる第3戦までにしっかり修正できるか注目したい(写真/神 仁司)

 こんなに悪いプレーをする錦織圭を見たことがない……。

 男子ワールドテニスツアー最終戦であるATPファイナルズ(11月11日~18日、イギリス・ロンドン・O2アリーナ)の大会3日目に、レイトン・ヒューイットグループのラウンドロビン(総当たり戦)の第2戦で、第7シードの錦織圭(9位)は、第4シードのケビン・アンダーソン(6位、南アフリカ)に0-6、1-6で敗れた。

 ビッグサーバーのアンダーソンが、10本のサービスエースを決めたが、とにかく錦織のミスが多過ぎた。錦織は、試合中にマイケル・チャンコーチたちの方を見て、両手でお手上げポーズをつくる場面も見られた。

 結局、錦織は、フォアハンドのミス15本を含む24本のミスを犯して、全くいいプレーを見せることができずに、64分で敗れた。

 ラウンドロビン初戦で、ロジャー・フェデラー(3位、スイス)に勝った時も、決して錦織のフィーリングは良くなく、ボールに合っていないと語っていたものの、アンダーソンに対する悪いプレーの説明がつかない。もちろんテニスだから、こういう悪い日もあるといえば、そうなのだが、それにしても悪すぎた。

「(悪いプレーの原因に対する)特に答えはないですね。ただ、全くショットが入らなかったので。ずっと頑張ってやりましたけど、彼のいいプレーと、自分の感覚がつかめず最後まで終わった。次の試合までにしっかり調整したいと思います」(錦織)

 1勝1敗になった錦織は、ラウンドロビンでの最後の戦いとなる第3戦で、第6シードのドミニク・ティーム(8位、オーストリア)と対戦する。準決勝へ進出するため、錦織にとっては負けられない一戦になる。

「なるべく今日のことは忘れて、ポジティブにもっていけるようしたい」と語る錦織がプレーの修正をして臨めるかどうかが非常に大切なキーポイントになる。

ITWA国際テニスライター協会メンバー、フォトジャーナリスト

1969年2月15日生まれ。東京都出身。明治大学商学部卒業。キヤノン販売(現キヤノンMJ)勤務後、テニス専門誌記者を経てフリーランスに。グランドスラムをはじめ、数々のテニス国際大会を取材。錦織圭や伊達公子や松岡修造ら、多数のテニス選手へのインタビュー取材をした。切れ味鋭い記事を執筆すると同時に、写真も撮影する。ラジオでは、スポーツコメンテーターも務める。ITWA国際テニスライター協会メンバー、国際テニスの殿堂の審査員。著書、「錦織圭 15-0」(実業之日本社)や「STEP~森田あゆみ、トップへの階段~」(出版芸術社)。盛田正明氏との共著、「人の力を活かすリーダーシップ」(ワン・パブリッシング)

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