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バービーさん、結婚3年・妊活3年で妊娠発表。婚活現場での妊活事情とは

植草美幸結婚相談所代表・恋愛・婚活ジャーナリスト 植草美幸
(写真:イメージマート)

◆フォーリンラブのバービーさんが第1子妊娠を発表

お笑いコンビ・フォーリンラブのバービーさん(40歳)が所属事務所を通じて第1子妊娠を発表されました。おめでとうございます。

夏に初産のご予定とのこと。結婚3年・妊活3年であることから、結婚してすぐに妊活に入られたことがうかがえます。2021年末のバービーさんのコラムを拝見すると、漢方などの東洋メソッドの妊活を挙げていらっしゃいますが、今回の発表では、「生殖医療は魔法ではない」とコメントされていることから、本格的な不妊治療にチャレンジされたことを感じさせます。

初産の平均年齢が高くなっていますが、30代後半は婚活も妊活も時間勝負。お二人の結婚までのいきさつをメディアで拝見すると、インスタのDMをきっかけに飲み友達となり、互いに結婚に対してポジティブな印象を持っていなかったものの、旦那様からのアプローチで交際、同棲を開始し、次第に結婚を意識するようになったとのこと。

自然な流れに任せているようで、実は親御さんにご挨拶をしてから同棲をしていらっしゃいますし、同棲期間にも持ち前のコミュニケーション能力で話し合いをしてきたことを明かされていますから、結婚に向けて「結婚したらお子さんについてどうするか」をすり合わせ、だからこそ「結婚してすぐに妊活」へと踏み切られたのではないでしょうか。

結婚相談所では効率的な出会いのために同棲を推奨しませんが、結婚前にお相手とのかかわりや対話を通して、希望をすり合わせられれば幸せな結婚に繋がります。バービーさん夫婦は同棲生活を通して、相性の良さがわかり、価値観もアップデートしたことで結婚に気持ちが向いた好例と言えそうです。

◆婚活現場での妊活事情

今回はバービーさんの例を元に、婚活現場での妊活事情についてお伝えします。

昨今は、子供を何歳で何人くらい産みたい、という話の延長として、交際中に妊活や不妊治療の費用や治療の範囲まで話し合うのが当たり前になってきました。30代になると男女ともにブライダルチェックを受け、その結果を共有するカップルも増えています。また、自分の貯金はいくらまで使えるが、相手はいくらまで出せるか?など、しっかりと話し合っていらっしゃいます。

バービーさんと同年齢、40歳の婚活女性は、仮交際中のデートで「明日誕生日で、40歳になるので、すぐにでも子供が欲しくて婚活しています。この先は、真剣に向き合っていただける方とお付き合いを進めたいと思っていますが、どうですか?」と聞いたそうです。相手の男性も、「言いにくいことを面と向かって、ストレートに言ってくれたのは、信頼できると思った」と好感を持ったとのこと。お互いが真剣なら、デリケートな話題もしっかりと伝えたほうが共感を得られますし、真剣度が伝わることもあるのです。恋愛結婚であっても、「引かれるかもしれない、重いと思われるかもしれない」とごまかさず、きちんと話し合っていただきたいです。

逆に、他社で活動されている方からこんな婚活相談を受けたことがありました。

「相手男性のブライダルチェックの結果が悪かったが成婚退会(婚約または結婚して結婚相談所を退会すること)をし、結局籍を入れないまま半年間の不妊治療をした。妊娠できなかったのでお別れしたが、気持ちの整理がつかない」とのこと。

結果を受け入れられないなら事前にブライダルチェックをする意味がありませんから、結果が悪くても結婚するのか、クリアした相手と結婚するのか、退会前に覚悟を決めるべきでした。あいまいなままの成婚退会や、お試しでの妊活はトラブルの元。私自身が婚活のお世話をする会員様なら婚約自体を止めていたでしょう。

妊活や不妊治療は、男性にも費用や労力の負担はありますが、どうしても女性の身体的・精神的な負担が大きくなりやすいもの。夫婦で妊活する場合、同じ覚悟を持てるか、他方の負担に寄り添えるかがとても重要です。デリケートな問題ではありますが、結婚を前提に交際を始めるタイミングで、早々にすり合わせしておいたほうがいいでしょう。

結婚相談所代表・恋愛・婚活ジャーナリスト 植草美幸

千葉県出身。青山学院大学卒業。結婚相談所マリーミー代表、恋愛・婚活アドバイザー。1995年に、アパレル業界に特化した人材派遣会社、株式会社エムエスピーを創業。そこで培ったコーディネート力を活かし、2009年、結婚相談所マリーミーをスタート。以後10年以上にわたり年間約1,000組の恋愛・結婚に対するアドバイスを行い、業界平均15%と言われる成婚率において、約80%の成婚率(※)を記録している。『結婚の技術』『婚活リベンジ!』など、著書は計14冊。メディア出演の他、地方自治体をはじめとした講演依頼も多数。(※) 成婚退会者数÷全体退会者数で算出。

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