フランス供与のSCALP-EG巡航ミサイルをウクライナが公開
英仏共同開発のストームシャドウ/SCALP-EG空中発射巡航ミサイルはイギリスのストームシャドウが先行してウクライナに供与され、続いてフランスからSCALP-EGが供与されました。二つは同じミサイルで使用国で名称が異なります。これをウクライナ空軍の旧ソ連製Su-24M攻撃機から発射するという大胆な運用を行っていますが、ウクライナ空軍記念日(毎年8月第1日曜日)に初めて供与分のSCALP-EGが公開されました。
ウクライナ大統領府(2023年8月6日)
ゼレンスキー大統領がミサイルに手書きでサインを行っています。
フランス国旗のトリコロールカラー(青、白、赤)の三色で描かれたSCALP-EGのロゴです。これまで兵器見本市でも施されたことが無い派手なカラーリングでフランス供与のミサイルであることを強調しています。
ミサイルの胴体に描かれたウクライナ国章のトライデント(三又槍)の中央がフランスのパリのエッフェル塔になっています。フランスとウクライナの絆を表現しています。
Слава Україні (スラヴァ・ウクライニ:ウクライナに栄光あれ)とミサイルにウクライナ語の筆記体で書き込まれ、最後にゼレンスキー大統領の署名が入っています。
ミサイルに描き込まれた白い機体シルエットは左半分がウクライナ空軍のSu-24M攻撃機、右半分がフランス空軍のミラージュ2000D戦闘機です。同じSCALP-EG運用機となった、という表現です。
右主翼懸吊:SCALP EG、左主翼懸吊:STORM SHADOW
空軍記念日にSCALP-EGを右主翼側に吊り下げていたSu-24M攻撃機ですが、反対の左主翼側にはストームシャドウを吊り下げており、こちらもイギリス国旗カラーの「STORM SHADOW」のロゴと、ウクライナ国章の三又槍の中央がイギリスのロンドンのビッグベン(時計塔)になっています。
なお新たにストームシャドウ/SCALP-EGが戦闘投入されたことを示唆する投稿をウクライナ国防省がXで行ってます。ヘニチェスクとアラバト砂州の間のヘニチェスク海峡に架かるヘニチェスク橋と、クリミアとヘルソン南部の間のシヴァシュ湾に架かるチョンハル橋が攻撃され、貫通して大穴が空いています。