猛威をふるう警察をかたる劇場型の詐欺 被害は30代~70代と幅広い いかにして身を守るべきなのか #専門家のまとめ
「料金未納により、2時間後に電話が使用できなくなります」という自動音声ガイダンス電話が多くの方にかかってきています。その後、警察をかたり「あなたは容疑者」という詐欺を仕掛けます。被害に遭う年齢も30代~70代と幅広いのが特徴です。
この背景には闇バイト募集を通じた実行犯の逮捕や、海外詐欺グループの摘発が相次ぎ、私たちも関心を示しているので、それに便乗してきている手口といえます。
今、どのような警察をかたる詐欺が起きており、私たちはいかにして身を守ればよいのか。国としてとるべき対策は?を考えます。
ココがポイント
エキスパートの補足・見解
被害者は「逮捕状」をみせられていますが、それはお金を出させるためのダメを押すためのもので、詐欺グループは段階を踏んで信じさせるための罠を仕掛けています。
「料金未納」「電話が止まる」の言葉を投げかけて、それを信じる人たちを選別します。自動音声電話でだませる人のターゲットの絞りこみを行います。
次に警察をかたった人物が、警察署や多くの警察が使う末尾「0110」の電話番号を偽装表示させてかけてきます。しかし多くの方はこの番号からかかってくるので警察からの電話だと信じこんでしまいます。ここまでいけば、LINEに誘導するのは容易で、ビデオ通話にて偽の警察手帳や逮捕状をみせて「保釈金」の名目でお金をだまし取る方向に進むわけです。
対策としては、詐欺グループは、電話番号で信じさせてだまそうとしてくるので、偽装された番号で私たちのもとに電話をかけさせない国をあげての取り組みが必要です。
また自動録音機能のついた詐欺対策用電話を設置する。NTTが提供する、非通知でかけてきた相手に「電話番号を通知してかけ直すよう」自動音声で伝える「ナンバー・リクエスト」を利用するなど、個人においての事前対策も求められています。