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不眠症は服用NG!?知っておきたい市販の「睡眠改善薬」の特徴3選を薬剤師が解説

rina 睡眠インテリア睡眠健康指導士/インテリアコーディネーター/薬剤師

「睡眠改善薬」という言葉を聞いたことがありますか?「睡眠薬」とは別物で、処方箋なしに気軽に購入できるのが「睡眠改善薬」です。

気軽に購入できる一方で、注意点もたくさんあります。

・睡眠薬、睡眠改善薬、違いとは?

睡眠薬や睡眠導入薬とは、医師からの処方箋を必要とする薬を示します。一方で、睡眠改善薬とは、ドラッグストアなどで誰でも購入しやすい市販の薬です。入手方法も異なりますし、成分も異なります。

ひとまとめで「睡眠薬」と認識されがちですが、入手方法、成分、さらに服用の対象者も異なります。睡眠改善薬の方は自身で気軽に購入できる薬ですので、事前に自分が服用対象者かどうか、睡眠改善薬の特徴について把握しておく必要があるでしょう。

・睡眠改善薬の特徴3選

❶不眠症向けの薬ではない

睡眠改善薬は不眠症の人向けではありません。

不眠症とは、

寝つきが悪い・何度も目がさめる・眠りが浅いといった症状が慢性化している状態。(厚生労働省eヘルスネットより)

つまり、慢性的に睡眠の不調を抱えている人向けではないということです。睡眠不調の程度が軽めの方向けともとれるでしょう。

毎日のように寝付けない、毎日のように睡眠が浅いといった症状がある方は「不眠症」の可能性があるため、医療機関への相談がおすすめです。不眠症と診断された場合、必要に応じて「睡眠薬」が処方されます。処方せんが必要な「睡眠薬」は、基本的に睡眠改善薬とは別の成分の薬です。医師に症状を伝えることで、今の自分の症状に合った種類の睡眠薬を処方してもらえるでしょう。

❷毎日服用を続ける薬ではない

睡眠改善薬は、一時的に睡眠の不調を感じる方向けの薬です。毎日の服用を続ける薬ではありません。連続服用の目安は、2~3日程度とされています。これ以上連続して薬が必要と感じる場合は医療機関への相談が必要といえるでしょう。医師へ相談するメリットは、自分の体調応じて必要とされる治療や薬の処方を提案してもらえることです。不調が続く人は自己判断で市販の薬に頼り続けるよりは、専門家に相談することを検討しましょう。

❸風邪薬で眠くなるメカニズムを利用

風邪薬や花粉症時の鼻炎薬などで、眠くなった経験はありませんか?睡眠改善薬の主成分は「抗ヒスタミン」というもので、鼻水やくしゃみ、皮膚の痒みなど、アレルギー症状を抑える作用もあります。元々はアレルギーを抑える薬としてのみ使用されていた成分を、副作用とされていた「眠気」へ活用したのが睡眠改善薬です。

そのため、一部の風邪薬やアレルギーを抑える薬を服用中の方は、睡眠改善薬を服用してしまうと抗ヒスタミン成分が重複してしまう恐れがあります。事前にしっかり確認しておく必要があるので気をつけましょう。

さいごに

睡眠改善薬は、お酒と同時服用や、体内にアルコールが残った状態での服用は控える必要がありますし、妊娠中や妊娠の可能性がある人、授乳中の人は服用を控えるようにという商品がほとんどです。そのほかにも、排尿困難、前立腺肥大、緑内障と診断されている方は注意が必要な場合があります。

睡眠改善薬は気軽に購入できるメリットがある一方で、自身で内容や注意事項をしっかり確認する必要があります。
服用を検討する場合は、しっかりとパッケージ等の注意事項を読み、正しく使用しましょう。

睡眠健康指導士/インテリアコーディネーター/薬剤師

上級睡眠健康指導士、インテリアコーディネーター、薬剤師。 健康系やインテリア系記事のライターをしたり、睡眠の質を上げる!?インテリアコーディネートのコツを発信したり、薬局で勤務したりしています。

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