【仙台市】時が止まる。背筋がピン。黒塀に青松が目印の重厚な門構え。昔からの商いを貫く隠れ家的お店。
こんにちは、ずんだです。
おそらく、仙台では知らない人はいない、お茶をやっている人なら知らない人はいないだろうと思う和菓子のお店【御菓子司 賣茶翁】。西公園近くの、マンションの中にひょっこり現れる黒塀、そこによく生える青松。何ともいえない重厚な門構え。御菓子屋さんだけど、ここだけ時が止まったような空間ですよね。
たまたまこの辺を散策していたところ目に入った「どらやき ございます」の張り紙。
まだ暑いしかき氷も食べたいと思い、久々足を踏み入れましたが、いつもながらに由緒正しき感じの空気に何だか背筋がピンと伸びる感じがします。笑
創業明治12年(1879年)。暖簾からも風格が感じられます。
「賣茶翁」とは、江戸時代の有名な茶人で僧侶。全国を旅しながら修行していた際、仙台のお寺でも修行していたそうで、仙台とはとてもゆかりのある方ですね。日本茶の神、とも呼ばれ、茶道、煎茶道ととても深い関わりがある方なんだそうです。そんな賣茶翁に初代店主が憧れて、店名になったそうですよ。
暖簾をくぐってお店に入ると、年代を感じるお品書きの看板。
目の前にはショーケース。棚の上段には定番の御菓子。「みち乃く煎餅」は賣茶翁の人気商品。お茶を嗜んで知る方には有名な御菓子なんだそうです。
棚の下には季節の御菓子。上生菓子や、うさぎの薯蕷饅頭や栗の形の御菓子。夏の終わりから秋の気配が、御菓子から感じられます。
かき氷も食べたかったけど、このような状況でイートインはお休み。ということで、いくつかテイクアウトすることに。
さっそく自宅でお茶会。
まずは今回のお目当てのどらやきから。もう、見た目から美味しさが伝わります。皮のつや感やしっとり感。
中のあんこのつやつやなこと。あんこの粒は大きくて噛んだ食感もしっかり。皮の美味しさとあんこのおいしさが合わさって、抜群においしいです。
こちらは「最中の月」。最中の皮がパリッ、サクッと。そして中の粒あんも、もちろんおいしい。
かわいらしいうさぎの薯蕷饅頭。食べるのがもったいないくらい、かわいい。お月見にピッタリ。中のあんこはサラッとしていて、でもしっかり満足感があります。
こちらは「栗」の見事なこと。御菓子と言うことを忘れそうな程、見事な形。
中には白あん。サラッとした舌触りで、口に入れるとすーっと溶けていきます。
そしてこちらが「みち乃く煎餅」。
米粉のさくっとした食感に、波照間産の黒糖がコーティングされていて、食べたときはサクッと食感ですが、お口の中ではお米と黒糖の柔らかさが一緒になってすーっと溶けていきます。
以前は電話番号も非公開だったという賣茶翁さん。通販もやってないので直接現地に赴かないと買えないという、昔と変わらぬ商いを貫き続けている御菓子屋さんです。
みなさんも隠れ家的な空間で和菓子体験、いかがでしょうか?
【御菓子司 賣茶翁】
仙台市青葉区春日町3-13
T E L : 022-214-2262
定 休 日: 月曜日
営業時間: 9:30~18:00